オーダースーツの中でも最高品質を誇る「フルオーダースーツ」。興味はあっても、具体的にフルオーダーについて知らない方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、フルオーダースーツについて知っておきたい知識を徹底解説していきます。あわせて、フルオーダースーツ店おすすめ人気6選もご紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

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※この記事は2024年10月時点の情報をもとに作成しています。
※記事内の価格は記載がない限り全て税込み価格です。
※本記事で紹介しているブランド/商品はPR商品を含みます。
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  • フルオーダー

1. フルオーダーとは

  • フルオーダー

まずこの章では、フルオーダースーツについて、

…の2つに分けて解説していきます。

1-1. フルオーダーの基礎知識

  • フルオーダー

フルオーダーとは、

  • ハンドメイドオーダー
  • ビスポークオーダー

…とも呼ばれる作り方のことで、元々は1人の職人がお客さまそれぞれの身体に合わせて、全て自分の手で1着を仕上げる方法を指しました。

現在も、最初から最後まで全て手作業で行うこともありますが、そのようなお店はごくわずかで、機械を使って型紙の裁断や縫製を行う場合が多くなっています。

手作業で行う場合はハンドメイドのフルオーダー、機械を使用する場合はマシンメイドのフルオーダーと呼びます。

フルオーダーの特徴は、型紙から一人ひとりに合わせて作ることと、仮縫いで調整を行うことの2点です。

フルオーダー
型紙(かたがみ)とは?
  • フルオーダー

スーツに限らず、洋服は布からできていますが、布を裁断するときに使うのが「型紙」です。

洋服は袖や背中の部分など、いくつかのパーツに切り取った布を組み合わせて作られます

型紙は、パーツごとに切り分ける際に布を切ったり縫ったりする際に指針となるもので、いわゆる洋服の設計図のようなもの

業界では「パターン」とも呼ばれます。

続いて、ほかのオーダー方法と比較して、フルオーダーの特徴的な点を解説していきましょう。

1-2. フルオーダー、パターンオーダー、イージーオーダーの違い

  • フルオーダー

スーツのオーダー方法は大きく分けて、

  • フルオーダー
  • パターンオーダー
  • イージーオーダー

…の3種類に分類できます。それぞれの違いについては以下の表の通りです。

  フル
オーダー
パターン
オーダー
イージー
オーダー
価格帯 20万円程度〜 2万円程度〜 5万円〜20万円程度
納期 1ヶ月〜2ヶ月 2週間〜3週間 3週間〜4週間
サイズ感 1から自分の身体に合わせることができる 体型がある程度決まっている中で調整が可能 豊富な型紙の中から最適なものを選び、さまざまな体型に対応可能
おすすめの人 世界に一着のスーツをこだわって作りたい人 オーダースーツに初めて挑戦する人 体型が標準型とは違い、特徴的な人

フルオーダーがほかのオーダー方法と決定的に異なるのは、型紙が一人ひとりの体型に合わせて1から作られるというところです。

ほかの2つのオーダー方法は、型紙はお店もしくは工場が持っている選択肢に限られます。

それに対してフルオーダーはテーラーと呼ばれるスタッフが採寸を行い、お客さまそれぞれの好みや体型の特徴などを聞いたうえで、型紙を作成します。

そのため、ほかのオーダー方法では対応できないような特徴的な体型であっても、フルオーダーであれば対応可能です。

また、どんな風にスーツを着たいかといった希望も反映されるため、より立体的で、身体に吸い付くようなフィット感がフルオーダーの魅力です。


「仮縫い」も見逃せないポイント

  • フルオーダー

もう1つの特徴は「仮縫い」です。採寸した情報をもとに完成前のスーツを試着し、微調整を行える工程です。

実際に着てみることでわかる、姿勢や身体のクセとスーツの相性の確認や、腕周りなど気になるところの問題の解消を行います。

この段階を挟むことで、より着心地の良い満足度の高いオーダースーツが出来上がります。


ここまで解説した、

  • 一人ひとりに合わせたオリジナルの型紙
  • 完成前に微調整が行える仮縫い

…といった2つの大きな特徴があるフルオーダーだからこそ、ほかのオーダータイプとは異なる高品質なスーツを作り上げることができるのです。

2. フルオーダーのスーツ店おすすめ人気6選|東京・大阪・名古屋の名店を厳選

フルオーダー

ここでは、フルオーダーでおすすめのお店を6つご紹介します。店舗がある場所は限られますが、ぜひお店探しの参考にしてみてくださいね。

◆ Quality Order SHITATE[PR]

“すべての人に、オーダーメイドスーツを。”をコンセプトに青山商事が展開するQuality Order SHITATE(クオリティオーダー シタテ)

1着31,900円~とお手頃な価格ながら、

  • 選べる生地は200種類以上
    ⇒ベーシックなものから個性的なものまで高品質な生地をご用意
  • 56種類2スタイルの豊富なサイズ展開
    ⇒専任スタイリストによる採寸を行い、56種類2スタイルから最適なものをご提案
  • 納期最短2週間
    納期は最短14日~16日 ※ご注文時期、店舗によって異なります

など、高いクオリティを備えた、自分だけの魅力的なスーツを仕立てることができます。

SHITATEはどのお店で利用できるの?

Quality Order SHITATEのスーツオーダーは、
洋服の青山のうち、サービスに対応した店舗で利用できます。

誰もが一度は訪れたことのあるスーツ店ならではの気さくな雰囲気の中でオーダーできるので、初心者の方でも安心です。

Quality Order SHITATEの対応店舗を見る

Quality Order SHITATEのスーツづくりは、クオリティだけでなくスピード感も魅力です。

初めての方でも、

  • 生地を選ぶ
  • 専任スタイリストによる採寸
  • ゲージ(完成品の基本となるサンプルスーツ)試着
  • カスタマイズ(ボタンや裏地などオプションの選択)

4ステップがわずか40分で完了

また、一度採寸したデータはカルテのように保管されるため、2回目以降であれば採寸の手間を省き、ネットから手軽に注文できる「スマートオーダー」を利用できるようになります。

すぐに2着目がほしい方や忙しくて採寸の時間が取れない方は要チェックのサービスです。

 
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髙橋洋服店

創業1903年と、オーダースーツ店が多い銀座の中でもひときわ長い歴史を持つ老舗「髙橋洋服店」

接客から納品までを熟練のテーラーが担当するため、一人ひとりの体型や着用シーンから、徹底的に着心地にこだわったスーツを仕立てられます。

また、スーツの本場であるイギリスの高級生地を中心に取り扱っており、その品質の高さから10年以上は着られる最上級の1着を作ることができます。

ブランド詳細

【ブランド名】髙橋洋服店
【価格】176,000円(税込)〜
※仕立て代99,000円(税込)~
 +服地代 77,000円(税込)~
【納期】約4週間~
【タイプ】フルオーダー

公式サイトを見る

tailor LATO

身体の細部までフィットする本格的なフルオーダーが魅力の「tailor LATO」

首や肩・腕周りといった身体の曲面を正確に採寸して仕立てることで、着心地が圧倒的に軽く疲れにくいスーツが完成します。

また、独特の厚みと柔らかな風合いが特徴のヴィンテージ生地を多く取り揃えているため、普段のスーツと一味違う1着をお探しの方にも最適です。

店舗詳細
【ブランド名】tailor LATO
【価格】145,000円(税込)~
※仕立て代・服地代別
【納期】約8週間~
【タイプ】フルオーダー
 
公式サイトを見る

SUITBAR(スーツバー)

自由度の高いオーダースーツが手頃な価格で手に入る「SUITBAR」

縫製の海外委託や機械化などコストを省いた工程を採用しているので、デザインの自由度が高いフルオーダーながらも5万円台から購入できます。

また、定番の生地だけでなくデニムやナイロンなどカジュアルな生地も多いので、用途に応じた個性的な1着がほしい方にもぴったりです。

店舗詳細
【ブランド名】SUITBAR
【価格】60,500円(税込)~
【納期】約4週間~
【タイプ】フルオーダー
 
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Tailor Made Dandy(テーラーメイド・ダンディ)

「一期一会」をコンセプトに上質なフルオーダースーツを提供する「Tailor Made Dandy」

サイズ調整に必要な「仮縫い」を2回に分けて細やかに作成してくれるため、自分の体型に合った理想的なシルエットに仕上がります。

また、完成後のお直しや修繕などはそのスーツを仕立てた職人が担当するため、長い間愛用できるスーツをお探しの方にも最適です。

店舗詳細

【店舗名】Tailor Made Dandy
【価格】179,300円(税込)~
【納期】約7週間~
【タイプ】イージーオーダー / フルオーダー

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テーラー カツラ

「着やすさの追求」をテーマに掲げる大阪・心斎橋の老舗「テーラー カツラ」

1人の職人が全ての縫製工程を担当する「丸縫い」でスーツを仕立てるため、軽く柔らかい着心地抜群の1着が手に入ります。

また、「ゼニア」や「ロロピアーナ」などブランド生地の受注会も定期的に行っているので、流行のデザインにこだわりたい方にもおすすめです。

店舗詳細

【ブランド名】テーラー カツラ
【価格】63,800円(税込)~
【納期】約4週間~
【タイプ】イージーオーダー / フルオーダー

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テーラー神谷

質の高いフルオーダーで人気を博している名古屋・中区の「テーラー神谷」

日本国内でも数少ない自社工房の中で、高い技術を持つ職人が1mm単位でこだわり抜いたスーツを仕立ててくれます。

全行程を丁寧な手作業で行うため、上品なシルエットと長時間着ても疲れにくいフィット感を持つ1着が手に入りますよ。

店舗詳細
【ブランド名】テーラー神谷
【価格】63,800円(税込)~
【納期】約4週間~
【タイプ】イージーオーダー / フルオーダー
 
公式サイトを見る
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3. フルオーダーのメリット

  • フルオーダー

まずはメリットからです。フルオーダーのメリットは、一言で言うとさまざまなこだわりを反映することが可能ということ。

以下の3つのポイントに分けて詳しく解説していきますよ。

それでは一つひとつ見ていきましょう。

①テーラーと相談しながら決めることができる

  • フルオーダー

フルオーダーの大きな大きなメリットは、経験を積んだテーラー(店員さん)と相談しながらスーツを作ることができる点です。

オーダースーツをいざ作ろうと思っても、多くの人は聞いたことがない単語や今まで意識していなかった部分に関する項目が多く、戸惑ってしまうもの。

そんな時フルオーダーであれば、通常1人のテーラーさんが担当し、お客さまの好みや希望を聞きながら、オーダースーツに反映するので安心です。

2着目以降を作る時も、体型や好みの変化をすでに把握してくれているので、新しくスーツを作りたいときも話がスムーズに進みます。

②サイズやデザインを自由に選ぶことができる

  • フルオーダー

フルオーダーは1からそれぞれの人に合わせてスーツを作るので、3つのオーダー方法の中で選択肢が最も多くなります

サイズに関しては、テーラーがそれぞれの知識を活かして、左右の身体のバランスやクセを考慮して作るので、

  • ほかのオーダー方法では得られない着心地
  • 身体への馴染み方

…などを感じるはずです。

サイズだけでなく、細かい部分のデザインについてもこだわることができます。

裏地やボタンの色柄を変えてみたり、内ポケットの大きさを手持ちの財布や手帳のサイズに合わせたり。

お店によって対応できる仕様変更の幅は多少異なりますが、デザイン性だけでなく機能性を備えることもでき、使い勝手の良い自分だけのオーダースーツが出来上がります。

③途中で修正を加えることができる

  • フルオーダー

フルオーダーの特徴でも解説した、仮縫いはメリットの1つです。

仮縫いをしないオーダースーツの場合、型紙から仕上げまで一気に行うため、どうしても出来上がりがイメージと違うというがありえます。

仮縫いを挟むことで、実際に着たところを目で確認し、イメージと異なる箇所は修正を加えることが可能です。

生地を余分に残して作ってあるので、

  • 大幅なデザイン変更
  • 急な体型の変化

…といったことにも対応できます。

そのため、フルオーダーは1着目から理想通りのスーツを作ることができるのです。

4. フルオーダーのデメリット

  • フルオーダー

次にデメリットです。フルオーダーのデメリットは主に以下の2つです。

それでは順に見ていきましょう。

①時間と費用がかかる

  • フルオーダー

フルオーダーの1番のデメリットは、時間も費用もほかのオーダー方法より多くかかってしまうことです。

注文してから製作に入り、仮縫いを挟んでようやく出来上がるため、通常1〜2ヶ月の期間が必要になります。

また、費用に関してもフルオーダーの場合、

  • 最低でも10万~20万円前後
  • 生地やデザインによっては100万円ほど

…といったように、価格に関してほかのオーダー方法と大きく異なります。

これは、テーラーが一つひとつの工程で、それぞれの要望を反映するためにかかるコストを含んでいるため。

そのため、これだけの費用を払っても「このスーツを作れて良かった」と思えるよう、自身の要望をきちんと伝えることが大切です。

②作ることができるお店は限られている

  • フルオーダー

オーダースーツを取り扱うお店は数多くありますが、その中でフルオーダースーツが作れるお店となるとかなり限られます

お客さまの要望を正確にスーツに反映するためには経験が必要ですが、そんなテーラーは少なく、また若手の人材育成も進みにくい環境にあります。

都市部にはまだ複数のフルオーダーのお店がありますが、地方になると少ないか、最悪の場合はないことも。

高いお金を払ってスーツを作る分、多くの選択肢の中からお店を決めたいですが、選べる幅が少ないのが現状です。


ここまで解説したメリット・デメリットを踏まえて、フルオーダーに挑戦するか、まずはパターンオーダーやイージーオーダーを試してみるかを決定しましょう。

5. フルオーダーを作るときの流れとポイント

  • フルオーダー

満足のいくフルオーダースーツを上手に作るために覚えておいて欲しいポイントを、製作工程に沿ってご紹介します。

フルオーダースーツができるまでの流れは基本的に、お店選び → 生地選び → 採寸 → デザインの変更 → 縫製 → 仮縫い → 本縫い → 受け取りという流れです。

▶3つのポイントで目的を決める

  • フルオーダー

まずは、何が目的でスーツを作るのかというところを明確にしておきましょう。

なぜなら、スーツをどんなふうに着たいのか、こだわりたい箇所はどこなのかなど、なるべくはっきりとテーラーに伝えることが大切だからです。

フルオーダースーツはテーラーと二人三脚で作り上げていくもので、要望がはっきりしていないと、テーラーとしてもどのような箇所に気をつければいいのか分からず、困ってしまいます。

とはいえ、初めてフルオーダースーツを作る場合、どんなことを要望として伝えたらいいのか、分りにくいと思います。最低限以下の3つのポイントはおさえておくようにしましょう

要望をイメージするときの3つのポイント

①着用時期(季節)

スーツには夏用と冬用の大きく分けて2種類の生地があります。

他にも春秋用や3シーズン、4シーズン着用できる生地もありますが、どの時期に着るスーツなのかによって、ある程度生地の種類やデザインを決定することができます。


②着用シーン

どんな場面でスーツを着ようと考えているのかを伝えることが大切です。

仕事用なのか結婚式など大事なイベントなのかによって、生地の色や柄、細かい部分のデザインなどを決定することができます。


③予算

予算の上限値を決めておくと、テーラーもその範囲内で変更を加えることができます

また、いつの間にか高額になっていたという事態も避けることができますよ。

以上3つのポイントを作る前にあらかじめイメージしておきましょう。

テーラーはその豊富な経験を活かし、ふとした会話や採寸結果の中から、自分自身気づいていない体型的特徴や要望を聞き出して、オーダースーツ作りに反映してくれるはずです。

▶お店選びの3つのポイント

  • フルオーダー

フルオーダースーツの出来を大きく左右するのがお店選びです。

ここでは、満足できるお店を選ぶための3つのポイントをご紹介します。

それでは順に見ていきましょう。

①テーラーの経験が豊富そうかどうか

  • フルオーダー

お店のホームページや、実際の対応の仕方などを見て、経験豊富なテーラーがいるかどうか確認しましょう。

前章で解説した通り、フルオーダースーツはテーラーと二人三脚で作り上げていくもの

テーラーが信頼できない場合、良いフルオーダースーツは作れません。たとえば、

  • これまでどれくらいフルオーダースーツを作ったことがあるのか
  • 体型の特徴にどのように手を加えるのか
  • 要望に合ったおすすめのデザインを紹介してくれるか
  • 保証内容はどのようなものなのか

…といったことを質問し、信頼できる回答が返ってくるか見極めることで、あなたに合ったお店やテーラーにきっと出会えるはずです。

②縫製がきちんとしているかどうか

  • フルオーダー

フルオーダーではハンドメイドであれば手作業で、マシンメイドであれば工場で縫製を行っています。

縫製技術には差があるので、お店に置いてあるサンプルなどを参考に、きれいに仕上げられているものを選びましょう。

縫製技術を見分けるポイント

フルオーダー
ボタンホール:
ほつれていたり、縫い目が粗ければNG

フルオーダー
腕:ハンガーに吊るした状態で、ふわっと腕が前に来ればOK、潰れて真下や背中側に落ちているものはNG
フルオーダー
肩:ジャケットの襟の真ん中を指にかけて持った時、肩の部分がきれいなアーチを描けばOK、潰れていればNG 

以上を踏まえて、たしかな技術のお店を選んでくださいね。

③生地が豊富で質が高いかどうか

  • フルオーダー

大量の生地から、自分のお気に入りのものを見つけてスーツを作ることができるのがオーダーの醍醐味です。

お気に入りの生地と出会うためにも、生地の種類が豊富でしかも質が高いお店を選びましょう。生地を100種類程度置いてあるお店ならまず安心です。

そしてテーラーに、

「こういうスーツを探している」
「こういう生地がほしい」

…と説明した時に、次々と候補を出してくれるお店がおすすめです。

また、お店によって仕入れる生地の傾向が違うので、提供している生地と自分の趣味が合うかどうかも重要なポイントですよ。

▶3つのポイントで生地を選ぶ

  • フルオーダー

お店が決まったら、いよいよ具体的な注文に入っていきます。

まずは、自分がイメージした通りのスーツが作れるような生地を選ぶことが大切。

生地を選ぶ時には、以下のポイントを注意しましょう。

スーツ生地を選ぶ際に注意したいポイント
  • 見る距離によって、質感や色合いが違う
  • 狭い面積で見るのと、広い面積で見るのとでは、質感や色合いが違う
  • 照明の色合いによって、質感や色合いが違う

また、どんなシーンでスーツを着たいのかによって、適切な生地は変わります

例えば仕事用に着るスーツであれば、光沢があるような生地は不向きですが、パーティーなどで着るスーツに関しては多少光沢があった方が映える場合もあります。

明るい場所や暗い場所で見てみたり、鏡からの距離を変えたりして、さまざまな状況においてどのように見えるのか確認しましょう。

▶採寸してもらう

  • フルオーダー

生地選びが終わったら採寸です。

採寸してもらうときに気をつけたいのが服装。上手にオーダースーツを作るためには、着ていく服装にも気を配ることが理想的です。

オーダースーツを作りに行くときの服装

①ワイシャツ

上着の袖丈の長さを決めるときに重要になります。

Tシャツを着ていくと、袖からワイシャツが見える理想的な長さを決めることができません。


②革靴

スラックスの長さを決めるときに重要になります。

また、靴の大きさによって裾の幅を決定する場合もあります。

ほかにも使い慣れたベルトがあると安心です。

また、腰の位置を決定する際に、普段どの位置でズボンを履いていますか?と聞かれると思いますので、その位置を把握しておきましょう。

なお、厚手の服を着て行ったり、ズボンに何か入っていたりすると、正確な数値を測ることができず、身体にフィットするスーツが作れないので注意しましょう。

▶ 細かいデザインを変更する

  • フルオーダー

オーダースーツの醍醐味でもある、自分好みにデザインを変更できる段階です。

フルオーダーはさまざまな要望に応えてデザイン変更を行ってくれるのが魅力。

変更できる箇所についてはお店によって異なりますが、一般的にパターンオーダー・イージーオーダーよりかなり多くなります

しかし、どんなことも叶えてくれるというわけではありません。

裏地のデザインやボタンの種類などはお店が取り扱っているものに限られますし、仮に取り寄せることになれば追加料金がかかってきます。

テーラーと自分の予算を踏まえて相談しながら、どこまで変更を加えるのかについて吟味しましょう。

▶仮縫いで要望を伝える

  • フルオーダー

フルオーダースーツの特徴的なポイントである仮縫いの段階では、しつけ糸と呼ばれる白い糸で軽く縫い合わされているだけの状態なので、初めは驚くかもしれません。

簡単に袖が取り外しできる状態になっているので、肩周りの調整も可能です。

スーツを試しに着てみて、気になる部分は積極的にテーラーに伝えることが重要です。

より満足できる一着を作るためには、どんな細かい部分であってもテーラーに伝え、全体のバランスを考えながら調整してもらいましょう

▶実際に着てみた感想をテーラーに伝える

  • フルオーダー

フルオーダースーツが出来上がったら、まずは実際に着てみましょう。満足できる着心地でしょうか?

フルオーダーの場合、時間も費用もかかっているのでその感動はひとしおのはずです。

着てみたスーツが体に合っていれば、そのスーツを作る際に使用した型紙はあなた専用のものとして残ります

そのため、体型に変化がなければ何度でも同じようなフィット感のスーツを作ることができます。

最初に着た際に気になる箇所や、何回か着て過ごしてみて気になる箇所があれば、テーラーに伝えておきましょう。2着目以降を作る時に参考になります

6. 原産国別|有名生地ブランドを解説

  • フルオーダー

ここからはフルオーダースーツを作るうえで知っておきたいイタリア、イギリス、日本の生地ブランドをそれぞれ産地別にご紹介します。

生地ブランドごとでもその特性はさまざま。こだわって選びたい方は必見ですよ。

※掲載価格はオーダースーツ店で注文した場合のおおよその金額です。
おすすめのオーダースーツ店は「こちら」。

▶イタリアの有名生地ブランド15選

  • フルオーダー

ここでは、日本でも人気のあるイタリア生地ブランドをご紹介します。

特におすすめするイタリア生地ブランド

◆憧れのハイブランド
ゼニア

◆コスパ抜群のブランド
カノニコ
レダ

イタリア生地のスーツは取り扱っているお店も多いので、手に入りやすいですよ。

約10万円~
ゼニア

ゼニアの特徴
  • 世界で最も美しい生地を作る最高峰のブランド
  • アルマーニ、エルメスなどのスーツに生地が使われている

高級紳士服の約30%はゼニアの生地で作られているといわれるほど、品質に定評のあるイタリアを代表する世界一流のブランドです。 

ウールとシルクを混紡した「トロフェオ」は美しい光沢感を持つことから、高い人気を集めています。

約5万円~
カノニコ

カノニコの特徴
  • 世界で最も売れている生地ブランド
  • 柔らかく、発色の良いイタリアらしい生地が特徴

スーツブランドだけでなく、そのおしゃれさからBEAMSやSHIPSなど、セレクトショップでも多く取り扱われている生地ブランドです。

定番コレクション「ペレニアル」は長いシーズン着用でき、シンプルで使いやすい色柄が豊富なので、多くの人から愛用されています。

約5万円~
レダ

レダの特徴
  • 圧倒的コスパで日本でも人気が高い
  • 機能性素材が豊富なのでビジネスシーンにぴったり

生地を原毛の段階から、一貫して管理する生産体制により、高い品質ながらリーズナブルな価格を実現した生地ブランドです。

特に人気の「アット」は「強撚・軽量・撥水・防シワ・通気性・ナチュラルストレッチ」と、さまざまな機能を兼ね揃えています。


◆そのほかのイタリア生地ブランド

約10万円~約8万円
フルオーダー
ロロ・ピアーナ
約10万円~

 
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  • ウールはもちろん、カシミヤなどの高級素材も取り扱う
  • 「最高の製品のみを保証する」をポリシーに、最高級の原料確保にも力を入れている
フルオーダー
ドラッパーズ
約9万円~

 
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  • 多彩な色柄やトレンドを意識したデザインが特徴
  • 特にオールシーズン向けの「アライバル」は、創業当初から人気のコレクション
フルオーダー
イートーマス
約9万円~

 
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  • カシミヤやシルクなどを混紡した生地が得意
  • 個性ある色柄はほかのブランドとは一味違った雰囲気
フルオーダーカチョッポリ
約9万円~
 
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  • 「色の魔術師」とたとえられるほどのきれいな色彩が特徴
  • スーツだけでなく、シャツの生地コレクションも豊富
フルオーダー
カルロ・バルベラ
約8万円~

 
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  • イタリアの伝統的手法で生地を生産
  • 「羅紗の宝石」と呼ばれるほどの美しい光沢感がある生地が特徴
フルオーダーチェルッティ
約8万円~

 
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  • 日本では知名度が低いが、細番手を中心としたハイクオリティな生地を生産することで有名
  • 数々のヨーロッパ映画やハリウッド映画に衣装を提供
約7万円~約5万円
フルオーダーコロンボ
約7万円~

 
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  • カシミヤ製品に定評があり、中でも最高級のホワイトカシミヤを取り扱う
  • パリコレやミラノコレクションに頻繁に登場
フルオーダーグアベロ
約7万円~

 
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  • 200年以上の伝統を守りつつ、新しい技術を取り入れ、進化し続けている
  • 高品質ながらコスパに優れていることから、大人のおしゃれを嗜む人におすすめ
フルオーダーT.G.ファビオ
約6万円~

 
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  • 1995年に誕生した新進気鋭の生地ブランド
  • ポールスミスなどトレンド感度の高いブランドともコラボレーションしている
フルオーダーマルゾット
約5万円~

 
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  • オーストラリアの厳選された最上の牧場と提携し、高品質なウールを提供している
  • トレンドをふんだんに取り入れたデザインとバリエーション豊かなコレクションが魅力
フルオーダーアンジェリコ
約5万円~

 
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  • イタリア生地らしい風合いを残しながら、強いハリコシがあるのが特徴
  • 特に夏にぴったりのリネン素材は世界的に定評を集める
フルオーダードラゴ
約5万円~

 
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  • SUPER130's以上の細番手を中心に生産しており、そのシェアは全世界の70%を占める
  • ウールの風合いを損なわない、撥水や防シワなどの機能性素材も豊富

▶イギリスの有名生地ブランド15選

フルオーダー

ここでは、落ち着いたデザインが魅力のイギリス生地ブランドをご紹介します。

特におすすめするイギリス生地ブランド

◆憧れのハイブランド
テイラー&ロッヂ

◆コスパ抜群のブランド
サヴィル・クリフォード
ジョン・フォスター

イギリス生地ブランドは、伝統を重んじたデザインを多く取り扱っているので、流行のクラシックスタイルにもぴったりですよ。

約10万円~
テイラー&ロッヂ

テイラー&ロッヂの特徴
  • 高い品質を維持するために少量生産にこだわる
  • 軟水で生地を洗い、柔らかい風合いに仕上げている

流行の最先端イタリアをはじめ、世界中から高い評価を受けている、イギリスを代表する生地ブランドです。

生後1年未満のアンゴラヤギから取れるキッドモヘアを混紡した生地「アイスモヘア」は通気性が高く、冷却効果もあるため、夏にぴったりです。

約7万円~
サヴィル・クリフォード

サヴィル・クリフォードの特徴
  • 伝統を守りつつ、現代感溢れるデザインを作り出す
  • 重厚感のある見た目ながら、軽い着心地が魅力

最新の設備を整えることで、高い品質とリーズナブルさを両立させた生地ブランドです。

生地の繊維1本1本にナノテクノロジー仕上げを施した「ナノフィニッシュ」は耐久性と着心地の向上を実現しています。

約5万円~
ジョン・フォスター

ジョン・フォスターの特徴
  • 高い耐久性と、イタリア生地のような軽い着心地
  • イギリス生地の中で特にリーズナブル

1819年創業の老舗で、細番手やモヘア生地の品質が高いことで有名な生地ブランドです。

ワンランク上の品質が楽しめる「プラチナム コレクション」はブランドの中でも最高級の生地を取り扱っています。


◆そのほかのイギリス生地ブランド

約10万円~約8万円
フルオーダー
H.レッサー&サンズ
約10万円~

 
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  • 業界最高のウールマーチャントに与えられるゴールデンベール賞を何度も受賞している実力派
  • イギリスを代表する最高級生地ブランドで、チャールズ皇太子も愛用している
フルオーダー
スキャバル
約10万円~

 
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  • 膨大なコレクションを持ち、世界最大の生地販売量を誇る
  • 職人たちの手作業で生地にペーパープレスを施すなど、高品質を保つために努力を惜しまない
フルオーダードーメル
約10万円~

 
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  • 紋章に刻まれた「最高の品質を最高のおもてなしで」の通り、高い品質の生地を生産し続けている
  • SUPER100'sのウールのみを使った「アマデウス」は上品なツヤと着心地の良さから人気を集めている
フルオーダーフォックス・ブラザーズ
約10万円~

 
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  • 100年前から変わらない生産工程を守り続けている、フランネル生地の元祖
  • イギリスのかっちりとした印象に、独特のツヤがある高級感のある生地は世界でも高い評価を受けている
フルオーダーハリソンズオブエジンバラ
約8万円~

 
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  • スーツの聖地であるサヴィルロウでも多く取り扱われている
  • イギリスらしいハリコシを残しながらも、上品な光沢感を併せ持った贅沢な生地が特徴 
フルオーダーバウワーローバック
約8万円~

 
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  • 最上級の梳毛カシミヤと混紡生地を得意としている
  • SUPER120'sおよび150'sを世界で初めて創出するなど、新しい技術や開発にも力を入れている
約7万円~約5万円
フルオーダーマーティンソン
約7万円~

 
詳細を表示する
  • シャリ感のある夏の定番素材、フレスコを100年以上に渡って生産し続けている
  • 伝統あるイギリスらしい生地を生み出すため、クラシックスタイルが好きな人におすすめ
フルオーダー
ホーランド&シェリー
約7万円~

 
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  • 世界で最も長い歴史を持ち、英国王室も愛用するイギリスを代表する生地ブランド
  • ウールをはじめ、さまざまな素材のコレクションを年間平均約3000パターン展開している
フルオーダー
クリソルド
約7万円~

 
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  • イタリア生地のしなやかな風合いと最新トレンドを取り入れ、独自のコレクションを作り上げている
  • 2002年のサッカーW杯にてイングランド代表が公式ユニフォームの生地として取り入れたことでも有名
フルオーダーマーリン エヴァンス
約7万円~

 
詳細を表示する
  • 19世紀にフランネル生地で有名になった、紡績から仕上げまでを一貫して生産する生地ブランド
  • 深みのある色やデザインが特徴で、グッチやラルフローレンなど世界の著名なブランドが別注をかける
フルオーダーハリス・ツイード
約6万円~

 
詳細を表示する
  • 数あるツイード生地の中で最も高品質で、発色の良い生地は、世界でも高い知名度を誇る
  • ハリス島で昔ながらの製法で熟練の職人が織り上げた生地は、ざっくりとした肉厚で素朴な風合いが特徴
フルオーダームーン
約5万円~

 
詳細を表示する
  • ツイード生地が有名で、500以上の濃淡や色合いを表現できる染色法によりツイードならではの風合いを出すのが得意
  • ふっくらとした暖かみのある生地は、ジャケットやコートの生地としても重宝されている

▶日本の有名生地ブランド3選

  • フルオーダー

ここでは、伝統的手法により丁寧に織られている日本の生地ブランドをご紹介します。

おすすめの日本の生地ブランド3選

日本の生地は、世界でも認められる高い品質が魅力なので、見た目だけでなく細部にまでこだわっています。

約6万円~
葛利毛織

葛利毛織の特徴
  • 創業当時と同じ希少な製法を守り続けている
  • バーバリーなど海外のブランドにも生地を提供

素材の良さを生かした、手織りに近い風合いの生地にこだわりを持つ生地ブランドです。

英国紳士を意識した「ジェントリークロス」は、日本生地ながらしっかりしたイギリス生地の風合いを味わうことができます。

約5万円~
御幸毛織

御幸毛織の特徴
  • 本場イギリスを凌ぐ高い品質が魅力
  • オーストラリアの自社牧場で羊毛の生産から管理

独自の厳しい基準を設け、世界にも認められる高い品質が人気の生地ブランドです。

厳選された高級天然素材を使い、こだわりの製法で作られた最高峰コレクション「ナポレナ」は、着れば着るほど身体に馴染んでいくのが魅力です。

約5万円~
日本毛織

日本毛織の特徴
  • ウール由来のハイブリット素材の開発が得意
  • 漆黒のブラック生地は礼服地として重宝されている

120年の歴史で培った技術を生かし、原材料からこだわりぬいた製品を生産する生地ブランドです。

良質なウールの中でも厳選された希少なウールを使った「ゴールデンマフ」は、上品な光沢感や発色性を持った世界に誇れる最高級の生地です。

7. まとめ

以上、フルオーダーについての知識は深まりましたでしょうか。

オーダースーツはもともと「ビスポーク(Be Spoken)」と呼ばれ、お客さまと作り手の会話を大切にしていました。

フルオーダースーツを作ることができる職人は日本全国でも限られており、その分値段も時間もかかりますが、最高の1着を手に入れることができます

人生の節目や大事な日の装いとして、一度フルオーダーを試してみてはいかがでしょうか

あらためて編集部おすすめのお店を知りたい方は、「フルオーダーのおすすめ店6選(東京・大阪・名古屋)」をチェックしてください。

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