格安SIMへ初めて乗り換えを考えたとき、
「マルチSIMってなに?」
「SIMカードは自分で入れられるの?」
と、SIMカードに関する様々な疑問が出てきませんか?
そこでこの記事では、初心者の方にも分かりやすくマルチSIMの使い方や入れ替え方法を解説します。
また、SIMカードの基礎知識など格安SIMへ乗り換える際に役立つ情報もお伝えしていくので参考にしてくださいね!
※この記事は「携帯電話ポータルサイト」や「総務省Q&Aーレンタル携帯電話事業者向けー」などの通信に関する資料も参考に制作しています。
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※記事内の料金は全て税込み表示です。
※この記事は2023年1月時点の情報を参考にしています。
※3大キャリアとはdocomo/au/Softbankのことを指します。
※UQ mobileとY!mobileも格安SIMとしてご紹介しています。
※各通信事業者の画像出典先
・UQ mobile
・Y!mobile
・mineo
※記事参考資料
携帯電話ポータルサイト
総務省電波利用ホームページ
総務省Q&A ーレンタル携帯電話事業者向けー
電気通信事業法の消費者保護ルール に関するガイドライン
ケータイ社会白書2019
新世代モバイル通信システム委員会資料(UQモバイルコミュニケーション株式会社)
チャンネルカシモ(YouTubeチャンネル)
HTC 5G Hub公式
1. マルチSIMってなに?
マルチSIMとは、SIMカードの各サイズ(標準/micro/nano)全てに対応しており、任意のサイズに切り取って使えるSIMカードのことです。
◆ SIMカードのサイズについて |
SIMカードには3つのサイズがあります。
マルチSIMを購入すれば、どのスマホでもSIMサイズに合わせてカットすることができますよ。
- nano SIM(小)
⇒現在のスマホの主流。iphone5以降で使用 - micro SIM(中)
⇒iphone4や、その同世代のAndroidで使用 - 標準SIM(大)
⇒初期のスマホや、ガラケーで使用
1-1. マルチSIMの切り取り~入れ替え方法
SIMカードを自分で差し替えてみましょう!
※SIMカードを入れ替える際は電源をOFFにしてください。
※SIMピンがない場合はクリップなどの先が細い物で代用できます。
SIMスロットはスマホの側面にあることが多いですが、機種によってはバッテリーカバーを外した中にある場合もあります。
SIMカードがズレたまま無理やり差し込むと、故障の原因になってしまうので気を付けましょう。
SIMアダプターを使うとnanoSIM→microSIMやnanoSIM→標準SIMなど、小さいサイズから大きいサイズに変更することができます。
※microSIM→nanoSIMなど小さいサイズへ変更する際は、各キャリアの店舗でサイズ変更の手続きが必要です。
1-2. 【au回線】VoLTE用マルチSIMについて
どのサイズにも対応するマルチSIMですが、au回線を使用するSIMカードだけは注意が必要です。
以前までau回線のSIMカードは、
- VoLTE用SIM(マルチSIM)
- 非VoLTE用SIM ※2019年9月30日で新規受付終了
の2種類がありました。※docomoとSoftbankではこの区別はありません。
現在購入可能なVoLTE用SIMは、機種自体がVoLTE対応でないと使うことができません。
UQ mobileなどau回線のSIMカードを購入する際は使用する機種も確認をしましょう。
LTEの通信を使った音声通話サービスのことです。これにより高音質な通話が可能になります。
申し込みは不要で、通話をする際お互いにVoLTE対応端末&4Gエリア内であれば自動的にVoLTE利用ができます。
※端末の設定によってはVoLTE機能がOFFになっている場合があります。
「格安SIM」についても解説!
2. SIMカードの基礎知識
SIMカードには契約者情報や電話番号が記録されているため、契約した回線を通してネットなどの通信が利用できます。
そのため、新規契約時や機種変更時はSIMカードを差し替えることで契約者情報を読み取れるようになっています。
SIMカードがセットされていないスマホでも、Wi-Fi環境があればLINEやInstagramなどのネット通信は可能です。
また、画像や連絡先などのデータは基本的にスマホの内臓メモリ(もしくはSDカード)に保存されているので、SIMカードを変えても消えることはありませんよ。※ガラケーを中心とした一部機種にはSIMカードに連絡先が保存されていることもあります。
◆「音声SIM」と「データSIM」 |
SIMカードには音声通話ができる「音声SIM」と、データ通信のみ利用できる「データSIM」があります。
データSIMではSMS(ショートメッセージ)が基本的に利用できません。各種アプリのSMS認証などを使いたい方は、オプションとしてSMS機能を付けることをおすすめします。
<SIMの種類ごとにできる機能> | |||
---|---|---|---|
音声通話 | データ通信 | SMS | |
音声SIM | 〇 | 〇 | 〇 |
データSIM | ✖ | 〇 | ✖ |
データSIM + SMS機能 |
✖ | 〇 | 〇 |
◆ 「格安SIM」ってなに? |
3大キャリア(docomo、au、Softbank)よりも安く使える携帯電話事業者や、 その事業者が提供しているSIMカードのことを「格安SIM」と呼んでいます。
格安SIMを提供している事業者は、
・3大キャリアが保有しているネットワークを借りて事業を行っている
・店舗やサポートサービスが最低限
⇒ネットワークの設備費や人件費などのランニングコスト節約が可能
といった理由から、低価格でのサービス提供を実現しています。
2021年3月から3大キャリア各社で新ブランド(新プラン)の提供を開始しました。
格安SIMとの違いとしては、自社で保有しているネットワークを利用している点です。これにより低価格で高品質な通信が可能になっています。
(docomo) |
(KDDI) |
(Softbank) |
|
データ容量 | 20GB | 20GB | 20GB ※3GBプランもあり |
月額料金 | 2,970円 | 2,728円 | 2,728円 |
通話料金 | 5分無料 | 30秒あたり22円 | 30秒あたり22円 |
特徴 | 海外データ通信が20GBまで無料 | データ使い放題 (200円/日) ※オプション |
LINEはギガフリー |
HP | HPを見る | HPを見る | HPを見る |
この記事では、iphoneユーザーにおすすめな格安SIMをご紹介しています。
3. 格安SIMへ乗り換え前に確認するべき3つのこと
格安SIMを初めて契約する前にチェックしておきたいポイントを解説します。
※格安SIMへ乗り換えの手順を先に見たい方は「こちら」からご覧ください。
乗り換え前の確認ポイント
① 解約金/機種代金の有無
無駄な出費を防ぐためにも下記の2点は必ず確認をしておきましょう。
- 高額な契約解除料(解約金)
⇒契約更新月以外で解約した場合に発生する可能性あり。 - 機種代金の分割金
⇒解約後も残金は支払い継続。
機種変更時に適用された割引や各種プログラムに関しては解約と同時に終了になることが多い。
解約金はかからなくても、割引を使って購入したはずの機種代金が大幅にかかる可能性がある点にも気を付けてください。
2019年に電波事業法が改訂され、更新月以外で解約した際に高額な違約金が発生する、いわゆる「2年縛り」は廃止されました。
docomo:1,100円 au:1,100円 Softbank:0円
※現在受付可能な料金プランの場合
② SIMロック解除/端末の動作確認
大手3キャリアで購入したスマホは、基本的に「SIMロック」がかかっており購入したキャリアと同じ回線でしか使うことができません。
そこで他社回線でも使えるようにロックの解除をすることを「SIMロック解除」といいます。
◆ SIMロック解除について |
WEB上からの手続きであれば、手数料無料でSIMロック解除をすることができます。
機種によってはSIMロック解除ができない場合もあるので、各社HPで確認をしておきましょう。
SIMロック解除をしても他社回線で必ず使えるとは限りません。
格安SIMのHPでは、「動作確認済み端末」の一覧が載っているので、お持ちのスマホが対応しているかのチェックをした方が安心です。
③ キャリアメールで登録中サービスに要注意
@docomo.ne.jpや@ezweb.ne.jp、@softbank.ne.jpといったキャリアメールは、格安SIMで継続して使用することができません。
- LINEやInstagramなどのSNS
- 会員登録をした各種サービス/サイト
- メルマガ
など、キャリアメールで登録しているものは、解約後でも使用できるフリーメールアドレス(GmailやYahoo!メールなど)に変更をしておきましょう。
◆ 格安SIMへ乗り換えの手順
今使っている電話番号をそのまま格安SIMへ乗り換える時の手順を簡単に解説します。
ステップ①:MNP予約番号発行 |
契約中のキャリアでMNP予約番号を発行します。予約番号の有効期限は発行日から15日間です。期限内に乗り換えの手続きをしてください。
※MNPについて詳しくは「こちら」をご覧ください。
ステップ②:格安SIM申し込み |
乗り換えたい格安SIM会社で申し込みをします。店頭受付ができる格安SIMもありますが、ネット受付が主流です。
ステップ③:SIMカードが届いたら開通手続き |
申し込みから数日でSIMカードが届きます。開通手続きは専用ダイヤルやWEBサイトから行うことがほとんどです。
開通後、スマホ自体の設定(iphone:プロファイルインストール/Android:APN設定)をしたら乗り換え完了です!
※SIMを差し替えるだけで使えるようになる場合もあります。
4. 初心者におすすめな格安SIM 3選
ここでは、格安SIMを初めて使う方におすすめな3社をご紹介します。
月額料金のプラン例も記載しているので、今の通信費と比較してみてくださいね。
「初心者におすすめ」の理由は…
✔ 初心者に嬉しい手厚いサポートあり! | |
<店舗数が多い> 対面で気軽に 疑問点を解決できる |
<分かりやすい料金プラン> 割引や独自サービスも魅力的 |
格安SIMを初めて使う方でも、
安心して契約ができる3社を選出しました。
◆ご紹介している格安SIM |
---|
ポイント | auのサブブランド | Softbankのサブブランド | 各キャリア回線に対応 |
最安料金 | 1,628円~ | 2,178円~ | 1,298円~ |
回線 | au | Softbank | docomo/au/Softbank |
SIMサイズ | マルチSIM | nano/micro/eSIM | マルチSIM |
詳細 | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
最安料金はユニバーサルサービス料(3.3円)/電話リレーサービス料(1.1円)は除いた金額です。
auのサブブランド
◆ UQ mobile
通信費は… |
データ容量3GB/通話パック60分で使った場合 ⇒ 月々2,178円~ 使える! |
最安料金:1,628円~(データ容量3GB/通話オプション未加入) |
サブブランドならではの通信品質
…auサブブランドならではのサービスが初心者の方にも安心です
余ったデータ容量は翌月に繰り越し!
…使わなかったデータ容量も無駄なく使えます
◆ くりこしプラン
データ容量 | 月額料金 |
---|---|
3GB(プランS+5G) | 1,628円 |
15GB(プランM+5G) | 2,728円 |
25GB(プランL+5G) | 3,828円 |
Softbankのサブブランド
◆ Y!mobile
通信費は… |
データ容量3GB/通話10分かけ放題(1回あたり)で使った場合 ⇒ 月々2,948円~ 使える! |
最安料金:2,178円~(データ容量3GB/通話オプション未加入) |
サブブランドならではの通信品質
…UQ mobileと同じく、自社回線を利用=安定した通信が可能です
家族で使う方におすすめな料金プラン
…1人だと少し高めの料金設定ですが、家族割引やおうち割でお得になります
◆ シンプルS/M/L
データ容量 | 月額料金 |
---|---|
3GB(シンプルS) | 2,178円 |
15GB(シンプルM) | 3,278円 |
25GB(シンプルL) | 4,158円 |
3大キャリアの回線に対応
◆ mineo
通信費は… |
データ容量5GB/通話10分かけ放題(1回あたり)で使った場合 ⇒ 月々2,453円~ 使える! |
最安料金:1,298円~(データ容量1GB/通話オプション未加入) |
全国に200店以上の店舗あり!
…新規申し込みや初期設定サポートの手続きが店頭でできます
「パケットギフト」で余ったデータ容量を分け合える
…パケットをギフトとして贈ることができるなど、その他独自サービスが豊富です
◆ デュアルタイプ(音声通話+データ通信)の場合
データ容量 | 月額料金 |
---|---|
1GB | 1,298円 |
5GB | 1,518円 |
10GB | 1,958円 |
20GB | 2,178円 |
5. マルチSIMに関連する用語集
ここでは、マルチSIMやスマホに関連する用語について分かりやすく説明していきます。
◆ MNP(mobile number portability)
携帯番号ポータビリティの略で、今の電話番号を変えずに他社の通信事業者へ乗り換えができるサービスのこと。
このサービスを利用して乗り換えをする際に、契約中の通信事業者で「MNP予約番号」を発行する必要があります。docomo/au/SoftbankのMNP発行手数料は無料です。
乗り換え先の通信と切り替わった時点で、乗り換え前の通信事業者との契約は自動解約になります。
◆ eSIM
挿入する必要があるカードタイプのSIM(物理SIM)とは違い、予めスマホに内蔵された組み込み型のSIMのこと。
SIMを入れ替える作業が不要なので、WEB上で手続きをするだけですぐに使えるようになります。ただしeSIM対応機種でしか使用することができません。
◆ デュアルSIM
1台のスマホに2枚のSIMカードを装着でき、2つの電話番号を使い分けることができる機能のこと。
仕事用とプライベート用や日本用と海外用など、SIMカードを入れ替えなくても電話番号を分けて使う方法を取ることができます。
◆ MVNO/サブブランド
MVNO:格安SIMを提供している通信事業者のこと
⇒大手3キャリアから回線を借りてサービスを提供している
サブブランド:大手キャリアが運営する格安SIM(携帯電話会社)のこと
⇒現在はUQ mobile(au)/Y!mobile(Softbank)の2社。自社回線を利用できるため、他の格安SIMよりも通信の安定性が高い。
docomo/au/Softbankの自社で回線を持っている通信事業者はMNOといいます。
2020年に楽天モバイルが第4のキャリアとして参入し、4大キャリアとまとめられることも多くなりました。
6. まとめ
もう一度、初心者におすすめな格安SIMをまとめておきます。
◆ご紹介している格安SIM |
---|
ポイント | auのサブブランド | Softbankのサブブランド | 各キャリア回線に対応 |
最安料金 | 1,628円~ | 2,178円~ | 1,298円~ |
回線 | au | Softbank | docomo/au/Softbank |
SIMサイズ | マルチSIM | nano/micro/eSIM | マルチSIM |
詳細 | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
最安料金はユニバーサルサービス料(3.3円)/電話リレーサービス料(1.1円)は除いた金額です。
SIMカードの基礎知識について再確認したい方は「こちら」からご覧ください。
今の通信費とも比較して、格安SIMへの乗り換えを検討してみてくださいね。
この記事では、おすすめの格安SIMをご紹介しています。