スーツって家で洗ってみても大丈夫なのだろうか?あなたも一度は考えたことがありませんか?

クリーニングは時間もお金もかかるし、家で洗濯できたら嬉しいですよね。そこで、今回はスーツを洗濯する方法をお届けします。

実際にウール100%のスーツを洗濯機で洗ってみたレポートも合わせて紹介します。あなたのスーツを洗濯したらどうなるか、メリットやデメリットなど、具体的なイメージを湧かせてから、スーツの洗濯に挑戦してみてくださいね。

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※この記事は2024年10月時点の情報をもとに作成しています。
※記事内の価格は記載がない限り全て税込み価格です。
※本記事で紹介しているブランド/商品はPR商品を含みます。
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1. なぜスーツは家で洗濯してはいけないの?

スーツを洗濯してはいけない理由としては、以下のようなトラブルが起きやすく、せっかくのスーツが台無しになってしまうためです。

「スーツの洗濯」について疑問がある方は、まずどんなトラブルが起きるかを理解しましょう。

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生地の形が変わる(縮み・シワ・型崩れ)
スーツの主な素材のウールは洗濯すると縮みます。水分で繊維のキューティクルが開いてしまい、そのまま摩擦されるとキューティクルがからまって、生地が縮んでしまいます。

裏地によく使われるキュプラも、植物からできているため吸水性が高く、その分すぐに形も変わります。アイロンをかけても小ジワが残るほどです。

また縮みやシワは、その箇所の問題だけでなく、全体の型まで崩してしまいます。

色落ち
洗濯前に色落ちするかテストすることで大きな色落ちは避けられますが、洗濯することで少なからず色は抜けてしまいます。

買った直後に比べると全体的に色褪せて見えることは覚悟しましょう。

風合いが損なわれる
ウールは水に濡れてキューティクルが乱れると、毛羽立ったフェルトのような生地になってしまい、光沢がなくなってしまいます。

このように、スーツの素材は洗濯に向いておらず、通常はクリーニング店の高い技術を使って初めて水洗いが可能になります。

またクリーニング店であっても、スーツの素材や状態によってはウェットクリーニングを受け付けない店もあるほど、スーツの水洗いは難しいのです。

それでもやはりクリーニング店に洗ってほしいという方は、 「スーツが長持ちするクリーニング術|理想の仕上がりを手に入れるコツ」をご覧ください。

このように、スーツを洗濯すると形が崩れたり、素材が傷んでしまったりなどのトラブルが起きてしまうことがあります。

今回は、どうしてもスーツを洗濯したいスーツを洗濯するとどうなるか知りたい、という方のために、洗濯方法と洗濯してみたときのビフォー&アフターをご紹介します。

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2. スーツの洗濯方法

ここでは、スーツの洗濯方法を解説します。

洗濯前の準備から洗濯後のケアまで、順を追って分かりやすく紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

2-1. 用意するもの

洗濯を始める前に、以下のものが揃っているか確認しましょう。

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(1) おしゃれ着洗い用洗剤
エマールやアクロンなどのドライクリーニング専用の中性洗剤を使いましょう。中性洗剤は、アルカリ性や酸性に比べて洗浄力が弱く、その分素材への負担も少なくなります。 (漂白剤は絶対に使わないでください)

(2) 洗濯ネット
スーツの毛羽立ちを防ぐためにネットを使用しましょう。

(3) スーツハンガー
スーツに合ったハンガーで干さないと、型が崩れてしまいます。

(4) アイロン
洗濯後のシワを伸ばすために、アイロンがけは重要です。ただし、手間もかかるので、使いやすいアイロンを手に入れるのがおすすめです。

スーツにぴったりなアイロンが知りたい方は、「スーツが長持ちするアイロン術|たった5分でかっこいい姿を保つ方法」をご覧ください。

2-2. 洗濯する前に

大切なスーツをきれいに洗うには、事前の準備が欠かせません。これからご紹介する手順に沿って、準備を進めていきましょう。

【注意】ジャケットとパンツはセットで洗う
セットアップの場合、ジャケットとパンツは同時に洗わないと色が合わなくなってしまいます。パンツだけ家庭で洗う方も多いようですが、ジャケットとパンツの色がずれてしまうのでどちらも一緒に洗う方が良いです。

手順1. タグの確認

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タグを見て、ウール100%素材かどうか確認しましょう。今回ご紹介する洗濯方法は、ウール100%のスーツが前提です。

シルクやカシミヤなどの高級素材が混ざっている場合は、クリーニング店に相談してからお手入れ方法を決めてください。

手順2. 色落ちの確認

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色落ちしない素材かどうか、洗剤の原液をつけて確認します。

スーツのズボンの裏側などの目立たない場所に、洗剤の原液をつけて5分ほど待ち、ティッシュをあてます。ティッシュに色移りしなければ、洗っても色落ちは気にならないでしょう。

手順3. ポケットの中身を出す

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洗濯の基本ですが、ポケットの中身は空にしておきましょう。

手順4. シミや汚れのある場所に洗剤の原液を塗っておく

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シミや汚れがあるかないか確認し、見つけた場所に洗剤の原液を指やティッシュなどで取って、軽くなじませておきましょう。

手順5. スーツをたたむ

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スーツは洗濯ネットに入れる前にたたみましょう。ジャケットは半分に2つ折り、パンツは3つ折り程度に折ります。

このとき、ジャケットのボタンは外し、パンツはボタン、金具、ファスナーまで閉めます。

パンツは必ずセンターラインが両端に来るようにたたんでください。また汚れが気になる部分が表になるようにたたみましょう。

手順6. 洗濯ネットに入れて洗濯機へ

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スーツをたたんで洗濯ネットに入れていきます。あまり動くとよくないため、洗濯ネットにぴったり収まるように、たたんだスーツを丁寧に入れましょう。

手順7. 洗濯コースを選ぶ

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洗濯機のコースはタグの洗濯表示に沿って決めます。

ドライマーク 
➡︎ドライ or 弱流コース

手洗いマーク
➡︎ 手洗いコースがなければ、ドライ or 弱流コース

弱流コースとは回転数が少なく、素材への負担が少ないコースです。細かい設定が可能な場合は、脱水時間を最短(1分程度)に設定しましょう。

手順8. 洗剤は溶かして入れる

洗剤の濃さにムラがあると、洗濯後のスーツの色にもムラができてしまいます。一部だけに洗剤がついてしまわないように、洗濯機に水が入ってから入れるか、それができない場合は水で薄めて入れましょう。

ーーーーーー洗濯中ーーーーーー

2-3. 洗った後にすること

スーツを洗った後の処理も、仕上がりを大きく左右します。洗い終わる時間には待機しておくくらいの気持ちで、素早く洗濯機から出し、丁寧に干しましょう。

手順1. すぐに取り出してハンガーにかける

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手で広げたり、たたいたりしてシワを伸ばしながら、ハンガーにかけていきます。

時間があれば、ハンガーの肩の部分にはタオルを巻き、ズボンは筒状に干して裾にタオルを巻いて入れておくと、乾きにくい部分もしっかり乾きます。

必ず日陰か室内に干して、直射日光は避けましょう。

手順2. アイロンがけ

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乾いたらアイロンをかけていきます。

しばらく放置するよりは、ほぼ乾いたけど触ると少し湿っているという状態の方が、シワは伸びやすいです。

アイロンのかけ方について詳しく知りたい方は、「スーツが長持ちするアイロン術|たった5分でかっこいい姿を保つ方法」をご参考ください。

3. 洗濯術を使ってスーツを洗濯した結果

上記でご紹介した洗濯方法で本当に大丈夫なのか確かめるため、編集部スタッフの祖父のスーツ2着(春夏用1着・秋冬用1着)を洗濯してみました。

そのビフォー&アフターを写真とともにご紹介します。

※諸事情によりコインランドリーで洗濯したため、上記の洗濯方法より脱水は長く強めになりました。家庭で洗ったときと結果が少し異なるかもしれませんが、ご了承ください。

ビフォー
約20年前の夏用のスーツと冬用のスーツは少し色褪せているものの、手触りも良くまだまだ着用可能な状態です。夏用のさらっとした手触りのスーツも、冬用の柔らかく肉厚なスーツもどちらもウール100%です。

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洗濯後・アイロン前
洗濯機から出したあとは、想像以上にシワができていました。水を吸ってかなり重たくなっており、きれいに乾くかどうかも不安な状態です。

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アフター

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結果、洗濯したスーツはどちらも、思った以上にきれいに仕上がりました!

色落ちや縮みなどの大きなトラブルはなく、ぱっと見たところ洗濯したことに気づかないほどです。

湿ったタンスのにおいや、たたみじわなども消え、洗う前よりも快適に着ることができそうです。

ただ、よく見てみると冬用のスーツが少し毛羽立っていたり、夏用のスーツのパリッと感がなくなってしまっていたり、気になる点も見受けられます。

手順を守って洗濯すれば大きな問題は無さそうですが、当然クリーニング店に比べると仕上がりの質は低くなりそうです。

編集部としては、大切なスーツはクリーニングの特殊技術を使った水洗いであるウェットクリーニングに出すことをおすすめします。

4. まとめ

スーツを傷めずに汚れを落とすにはクリーニングに出すのが理想ですが、様々な事情で洗濯せざるを得ないこともあると思います。

洗濯をされる際はご紹介した手順を参考に、スーツへの負担を最低限に抑えるようにしてくださいね。

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