大切なスーツが雨に濡れてしまった!どうしよう...急な雨でスーツが濡れてしまうことってありますよね。
雨に濡れたあとは、素早い対処が大切です。
ほとんどのスーツの素材は水に弱いため、雨に濡れたまま放置しておくと、型崩れが起きたり生地の風合いが損なわれたりします。
逆に素早い対処がきちんとできれば、少々雨に濡れてもスーツは元どおりに乾きます。
今回は、雨に濡れたときにまずやりたいこと、また雨が原因でトラブルが起きたときの解決法を中心に、雨の日も快適にお仕事するコツをご紹介します。
(※この記事は、2021年1月時点での情報を参考にしています。)
Outline
1. スーツが雨に濡れたら必ずやっておきたいこと
雨に濡れたら必ず、できるだけすぐにやることをご紹介していきます。びしょ濡れになってしまっていても、まずは落ち着いて水滴を落とし、ハンガーにかけましょう。
1-1. タオルで水滴をはたく
雨に濡れたらすぐに、水滴をはたきます。手を使うよりも、タオルだと水を吸い取ってくれるのでおすすめです。
ゴシゴシ拭き取るのは絶対にやめましょう。
ウールなどの動物性の素材は、水を吸うとキューティクルが開きます。このときに摩擦されると、キューティクルがぐちゃぐちゃに絡んで質感が悪くなってしまいます。
1-2. ハンガーにかけて干す
水滴を落としたあとは、ハンガーにかけます。湿気がこもったままだと他のトラブルの原因になるので、風通しの良い場所に干しましょう。
このとき目立ったシワを伸ばしておくと、きれいに乾きます。
ジャケットのかけ方
ジャケットは、形に合った丸みのあるハンガーにかけて軽くシワを伸ばします。
ハンガーの肩をかける部分にタオルを1枚かけてから干すと、スーツの内側にこもった湿気が取れやすくなります。
パンツのかけ方
パンツは濡れが激しい裾を下にして、パンツハンガーにかけて干します。
びしょ濡れになってしまった場合は、パンツハンガーや洗濯バサミを使って筒状に干すと、乾きが早くなります。
2. 雨が原因のトラブルからスーツを救う
2-1. びしょ濡れになった
びしょ濡れになってしまったときも、焦って絞ったり洗濯機で脱水したりすると逆効果です。
水滴をはたいて軽くシワを広げたら、「1-2. ハンガーにかけて干す」を参考にハンガーで陰干ししましょう。
2-2. 雨のにおいがする
ウールやモヘアなどの動物性の素材は、雨に濡れると本来の動物臭が強くなってしまいます。
その上、湿気によって雑菌が繁殖してにおい成分を作り出します。
においがするときは、スチームを使ったお手入れや、ウェットクリーニング(特殊技術を使った水洗い)がおすすめです。
スーツのにおいの取り方が知りたい方は、「スーツのにおい取り|気になるにおいは日々のお手入れで解決」を参考にしてください。
2-3. パンツのセンターラインがなくなった
雨に濡れると湿気でパンツのセンターラインが薄くなってしまいます。
アイロンをかける際、霧吹きやスチームを使ってシワを伸びやすくするように、水分は繊維の形を変えてしまうからです。
センターラインが無くなってしまったときは、「スーツが長持ちするアイロン術|たった5分でかっこいい姿を保つ方法」を参考に、アイロンでプレスしましょう。
2-4. 泥はねした
パンツの裾に泥が飛んでしまったときは、まずは乾くまで待ちます。
泥が飛んでしまったからといって、ゴシゴシこすって落とそうとすると、繊維の奥に入り込んで取れなくなってしまいます。
泥は不溶性といって、水や洗剤などに溶けない物質なので、物理的に取り除くしかありません。乾いてから爪で弾くようにして泥を飛ばします。
残った泥を落とすには、泥のついている部分の下にタオルを置き、洗剤を少しつけた歯ブラシでトントンとたたきます。
雨に濡れた部分だけキューティクルが乱れて毛羽立ち、光の加減でシミのように見えることがあります。
シミというよりは繊維の乱れのため、アイロンのスチームを当ててもう一度繊維を立たせて流れを整えてあげましょう。
スチームを使ったお手入れ方法は、「スーツが長持ちするアイロン術|たった5分でかっこいい姿を保つ方法」で詳しくご紹介しています。
また裏地によく使われるキュプラは雨に弱いため、濡れた部分が縮んでシミのように見えてしまいます。裏地も濡れないように気をつけましょう。
3. まとめ
大切なスーツが雨に濡れてしまうと心配になりますが、きちんと乾かせば大抵きれいな状態に戻ります。
急な雨でびしょ濡れになってしまったときも焦らずに、水滴を落としてハンガーにかけてくださいね。
それでも雨が心配な方は、スーツのローテーションを工夫して大切なスーツを雨から守りましょう。
今回の記事を参考に、雨の日も快適に過ごしてくださいね。