「スマホよりきれいな写真を撮りたい」という気持ちから、小さなサイズで高画質な写真を撮れるコンデジの購入を考えている方は多いのではないでしょうか。
しかし、多くの商品の中からお気に入りの1台を見つけるのは難しいものですよね。
そこで、この記事では、
- カメラメーカーへの聞き取り
- 家電量販店への聞き取り
- 編集部によるアンケート調査
をもとに厳選した編集部おすすめのコンデジをご紹介します。
あわせて、初めてでも失敗しないコンデジの選び方についても詳しく解説しているので、自分にぴったりの1台を見つけられるようになりますよ。
先に、編集部おすすめのコンデジを知りたい方は、「3. タイプ別|コンデジおすすめ商品10選」からチェックしてみてください。
なおこの記事では、コンデジに関する知識について専門家に商品選定を含む全面監修を頂いています。
1987年神戸生まれ。大学院在学中に現代日本文学を専攻する傍らで、オーディオビジュアル評論家の大家、麻倉怜士氏(「プレジデント」元副編集長)に師事。音楽と映像をはじめとする多様な文化をこよなく愛し、その新たな可能性を技術の発展に求める。社会と技術、ヒトとモノの両面から業界を見つめ、国内外の取材活動を続けている。
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(※この記事は、2024年11月時点での情報を参考にしています。)
1. コンデジってどんなもの?
コンデジ(=コンパクトデジタルカメラ)とは、その名の通りコンパクトなデジタルカメラのことです。
サイズがポケットに入るほど小さく、本体とレンズが一体化していることから、
- 日頃から手軽に持ち歩ける
- レンズ交換の手間をかけずに使用できる
といったメリットがあります。
また、コンデジにはスマホよりも格段に高画質な写真を撮れるモデルが多いため、「気軽にきれいな写真を撮影したい」という方から人気を集めています。
デジタルカメラの種類
デジタルカメラには、コンデジのほかに「ミラーレスカメラ」と「デジタル一眼レフカメラ」があります。
これら3種類の一般的な違いは、以下の表の通りです。
3種類のうちサイズが最も小さいコンデジは、写真撮影に手軽さや機動性を求める方に向いた製品ジャンルといえます。
レンズ交換 | サイズ | |
---|---|---|
コンデジ | なし | 3タイプ中最小 |
ミラーレス | あり | コンデジ以上 一眼レフ以下 |
デジタル 一眼レフ |
あり | 3タイプ中最大 |
一方でミラーレスとデジタル一眼レフは、持ち運びやレンズ交換に手間がかかっても高画質な写真を撮りたい方から人気の製品ジャンルです。
2. 初めてでも失敗しないコンデジの選び方
いざコンデジを買おうと思っても「モデルが多くてどれを選べばいいのか分からない」という方も多いでしょう。
そこで、この章では、初めての方でも失敗しないコンデジの選び方をご紹介していきます。
このポイントを押さえて選べば、自分にぴったりのコンデジを見つけられるようになるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
2-1. イメージセンサーは1型以上のものを目安に選ぶ
せっかくコンデジを購入するなら、画質の良さにこだわりたいものですよね。
画質の良さを最重視するならば、イメージセンサー(=撮像素子)のサイズが1型以上のモデルを目安に選ぶと良いでしょう。
◆イメージセンサーとは?
イメージセンサーは、カメラ本体に内蔵されている、レンズから入った光を電気信号に変換する部品、いわばフィルムに相当する電子パーツです。
上の画像の通り、1型やAPS‐Cサイズなど、イメージセンサーのサイズはカメラによってさまざまですが、一般的に多くの光を受けられる大きなセンサーほど、撮れる写真も高画質になります。
反対に小さなセンサーでは、受けられる光の量が限られるために画(え)が暗くなってしまいます。
これを明るくするには、足りない光の分を信号処理で増やさなければいけません。
この増幅時にノイズが発生すると画がザラザラになったり、暗い場所に赤や緑などの間違った色(偽色)が出てしまったりすることがあるのです。
一般的に、スマホには1/2.3型のイメージセンサーを搭載した商品が多いので、1型以上のイメージセンサーを搭載したコンデジを選べば、その画質の良さをはっきりと感じられるでしょう。
「高画素数=高画質」とは限らない!
「画素」とは読んで字のごとく「画の素」、デジタル画像を構成する最小単位の点で、イメージセンサーはこの画素が集まって構成されています。
画素数が多いものほど細部まで緻密な写真が撮れますが、その一方で画質が落ちてしまうこともあります。
これは、画素が「光を受けられる部分」と「光を受けられない部分」で構成されているため、画素数が増えるほどイメージセンサー全体で光を受けられる面積が減少することが原因です。
特にイメージセンサーが小型の場合には、画素数が多すぎると1画素の大きさが小さくなってしまうので受けられる光の量が不足し、かえって画質が落ちてしまうケースがあります。
コンデジのイメージセンサーはミラーレスやデジタル一眼レフより小型の場合が多いので、画質の良いコンデジを選ぶには画素数よりもイメージセンサーのサイズに注目しましょう。
2-2. レンズはF値と焦点距離に注目して選ぶ
イメージセンサーと並んで、コンデジ選びで注目したいのがレンズです。
特に、レンズの「F値」と「焦点距離」をしっかり確認すれば、初心者でも高画質な写真を撮りやすいコンデジが手に入りますよ。
◆F値は2.8以下を目安に選ぶ
F値とは、レンズが取り込める光の量を表す数値です。「絞り」というパーツを調整することで変更できることから「絞り値」ともいわれます。
上の画像の通り、絞りを開ききったときのF値(=開放F値)が小さいほど明るいレンズ、大きいほど暗いレンズです。
一般的に明るいレンズほど「暗い場所でも鮮明に撮れる」「被写体がブレない」などのメリットが得られ、撮影の融通が利きやすくなります。
開放F値が2.8以下のレンズなら日常的に使うには十分な明るさなので、初心者の方でも簡単にきれいな写真を撮影しやすいです。
◆焦点距離は24mm~70mmを目安に選ぶ
焦点距離とは、レンズの撮影範囲を知ることができる数値で、焦点距離が小さい(短い)ほど広い範囲が撮影できる広角、大きい(長い)ほど小さなものや遠くのものが大きく映せる望遠の撮影範囲になります。
多くのコンデジには焦点距離を変えられる「ズームレンズ」が搭載されており、「〇〇mm(広角側)~〇〇mm(望遠側)」という形でそのレンズの焦点距離が表されています。
人間の目を焦点距離で表現するとだいたい45mm~50mm程(一般的な35mmフィルム判換算)と言われており、その前後をカバーする焦点距離24mm~70mmは多くのカメラメーカーがフィルム時代から「標準ズームレンズ」と定めています。
そのため、焦点距離は24mm~70mmを目安に選べば、ワイドな風景写真やズームの人物写真など、一般的にニーズの高い撮影範囲を一通りカバーできます。
被写体によっては24mm~70mm以外の焦点距離を目安に!
撮りたい被写体によっては、レンズの焦点距離が24mm~70mmでは足りないこともあります。
いかに標準ズームといえど、決して万能ではないのです。
例えば山の上からの風景写真やお部屋の全景など、とにかくワイドな撮影範囲を撮りたい方は、広角側の焦点距離24mm以下を目安にするのがおすすめです。
一方で、スポーツや野鳥の撮影などは思い通りに近寄ったり、撮影場所を自由に設定・移動できないことが多いです。
このような使い方をする場合は望遠を重視し、望遠側の焦点距離200~300mm以上を目安に選んでみてください。
2-3. 自分の使い方に合う機能で選ぶ
イメージセンサーとレンズを確認したら、最後に搭載されている機能をチェックしましょう。
ここでは、さまざまな機能の中でもぜひチェックしておきたい4つの便利機能をピックアップしました。
それぞれの機能がどんな方におすすめかをご紹介していきますので、カメラの使い方を想像しながら、ぜひ自分に合った機能を見つけてくださいね。
◆日常的に撮影を楽しみたい方におすすめの「光学式手ブレ補正」
日常的にコンデジを持ち歩いて撮影を楽しむためには、光学式手ブレ補正機能を搭載したコンデジがおすすめです。
優れた光学式手ブレ補正機能を持ったコンデジなら、自動で手ブレを抑えて鮮明な写真を撮影できます。
人物や街の風景などを思いのまま・感じたまま(スナップ感覚で)気軽に撮影したい方には、必須の機能です。
◆スポーツや動物などを撮影したい方におすすめの「高倍率光学ズーム」
レンズの説明でも触れましたが、遠くの被写体を大きく撮影したいのであれば、より大きな(長い)焦点距離のレンズが必要となります。
倍率の高い光学ズームを搭載したコンデジなら、画質の劣化を抑えた迫力あるズーム写真が撮影可能です。
スポーツや野鳥などを望遠で撮りたい方は、光学ズームの倍率が高いモデルを選びましょう。
コンデジのズーム機能は2種類!
一般的なコンデジのズーム機能は、「光学ズーム」と「デジタルズーム」の2種類です。
デジタルズームは画像の一部分を切り取って(トリミングして)大きく引き伸ばす機能です。
物理的にレンズを動かして焦点距離を変える光学ズームよりも高倍率なものが多い一方で、元の画像から情報量を減らしてしまうのでどうしても画質が劣化してしまいます。
そのため、画質を劣化させずにズーム撮影したい方は、デジタルズームではなく光学ズームの倍率を確認しましょう。
◆アウトドアで撮影を楽しみたい方におすすめの「防水・防塵機能」
アウトドアで使う場合には、防水・防塵機能が優れたコンデジが適しています。
精密機器であるデジカメにとっては、水もホコリも故障の原因となる大敵。
防水・防塵に優れたコンデジなら、泥や砂のついた手で操作したり、水中で撮影したりと他のコンデジではできないアクティブな使い方が可能です。
海や山などアウトドアでの写真撮影を楽しみたい方は、コンデジの防水・防塵機能を確認しましょう。
◆SNSを利用することが多い方におすすめの「Wi-Fi対応機能」
SNSを利用することが多ければ、Wi-Fiに対応したコンデジが便利です。
Wi-Fi対応機種は、ケーブルなしに撮影したその場で写真をスマホなどに転送できます。また、モデルによっては直接SNSにアップロード可能です。
高画質な写真をSNSで共有したい方は、ぜひチェックしたい機能です。
いかがでしたか。次の章では、この章で解説した選び方にぴったりと合う、編集部おすすめのコンデジをランキング形式でご紹介していきます。
3. タイプ別|コンデジおすすめ商品10選
「なるべく安く手に入れたい」「初心者でも簡単に使えるものがいい」など、コンデジに求める条件は人によりさまざまですよね。
そこで、この章では、編集部おすすめのコンデジを以下の5つのタイプ別にご紹介していきます。
ぜひ、自分に合ったタイプをチェックしてみてくださいね。
※商品詳細は公式サイト・各種通販サイトを参照しています。
※商品詳細欄のレンズの焦点距離はすべて35mm判換算です。
※商品価格は「価格.com」の最安値を参照しています。(税込)
3-1. コンパクトズームが魅力のコンデジ2選
まずは、「スマホでは撮れない写真が撮りたい」という方におすすめの、小さくてズームが効くコンデジ2選をご紹介します。
CANON PowerShot SX740 HS
光学40倍ズームと高速連写が魅力のCANON「PowerShot SX740 HS」。
「高性能ズームレンズ」で高倍率と高画質を両立、かつ小型化まで実現しています。
・35mm換算24〜960mmの高倍率ズーム
・人の顔を一定の大きさに保つ自動ズーム調整機能「フレーミングアシスト」
・29のシーンからカメラが被写体を自動で認識する「こだわりオート」
また、ズーム撮影中でも被写体の捕捉をしっかりサポートしてくれるため、激しい動きでもきれいに撮影できます。
カメラを選ぶなら絶対に避けては通れないメーカー、そのひとつがキヤノンでしょう。日本が世界に誇る、カメラにおける定番中の定番ブランドです。
そんなキヤノンのコンパクトズームカメラは、ズバリ“誰でも撮影が簡単”。
40倍という高倍率ズームはもちろん魅力的ですが、さらに多彩な撮影モードの中には「自撮りモード」や「お料理モード」なども。スマホカメラからのステップアップにうってつけのモデルです。
【メーカー】CANON
【公式HP】https://cweb.canon.jp
【モデル】PowerShot SX740 HS
【買える場所】実店舗、各種通販サイト
【価格】52,470円(税込)〜
【イメージセンサー】
1/2.3型高感度CMOS(裏面照射型)
【レンズ】
F値:3.3~6.9
焦点距離:24mm~960mm(光学40倍ズーム)
【機能】
・光学手ブレ補正
・Wi-Fi対応
・Bluetooth対応
【サイズ】110.1mm × 63.8mm × 39.9mm
【重量】約299g
【連続撮影枚数】約370枚
Panasonic LUMIX DC-TZ95
光学30倍ズームという高倍率コンパクトカメラのPanasonic「LUMIX DC-TZ95」。
高精細ファインダーや180度チルト対応タッチパネルモニターが搭載されており、コンパクトながらも高性能な1台です。
・ライカが保証する光学30倍ズームレンズ「VARIO-ELMAR」
・背面タッチパネルでスマホライクなカメラ操作
・シックな雰囲気でファッションとの相性も良好ミニマムデザイン
など、リーズナブルながらも普段使いのコンデジとして十分な性能を持ちます。
※チルトについてはこちらで解説しています
パナソニックが作るデジカメブランド「LUMIX」は、近年はプレミアム感を強く感じさせるものづくりを志向しています。
それはポケットに入るサイズのコンデジでも同様で、カメラ好きが憧れるライカレンズを搭載するのも、その一環といえるでしょう。
このライカレンズは決して伊達ではなく、ドイツ・ライカカメラ社認定の測定機器と品質保証によって与えられる、いわばドイツ本社のお墨付き。
実際に撮影してみても、派手というよりしっとりとした、どこか落ち着きと品のある雰囲気の画が撮れます。
じつはこの画調、程度の差はあれど同社の高級テレビなどにも共通しています。これこそブランドで一貫して通じる「パナソニックの画づくり」なのです。
【メーカー】Panasonic
【公式HP】https://panasonic.jp
【モデル】LUMIX DC-TZ95
【買える場所】実店舗、各種通販サイト
【価格】55,096円(税込)〜
【イメージセンサー】1/2.3型
【レンズ】
F値:3.3~6.4
焦点距離:24mm~720mm(光学30倍ズーム)
【機能】
・光学式手ブレ補正
・Wi-Fi対応
・Bluetooth対応
【サイズ】約112.0 × 68.8 × 41.6mm
【重量】約328g
【連続撮影枚数】約380枚
3-2. 何でもこなすハイパフォーマンスのコンデジ2選
次は高級コンデジと呼ばれる、画質と使い勝手がより良いワンランク上の万能モデルをご紹介。
中には一眼のエントリーモデルを軽く凌駕してしまうものもあるので、予算に余裕があるならばこちらがおすすめです。
SONY Cyber-shot DSC-RX100 M7
先進のイメージセンサーにより圧倒的なスピード性能を実現したSONY「Cyber-shot DSC-RX100 M7」。
連続撮影中に最大60回/秒のオートフォーカスと自動露出の処理(AF/AE演算処理)が可能になり、AF/AE追随性能が飛躍的に向上しました。
- 突然のシャッターチャンスに反応できる速写性
- 最高約90コマ/秒のワンショット連続撮影
- 笑顔を撮り逃がさないリアルタイムトラッキングオートフォーカス
また、シャッター音を出さずに撮影もできるので、野生動物やコンサートなどの静かに撮影したいシーンでも活躍できます。
ソニーのハイエンド1眼カメラ「α9」をポケットサイズにギュッと凝縮したようなカメラです。
高級コンデジを選ぶ際にはまず選択肢として検討するべき、定番中の定番モデルといえるでしょう。
その中身はというと、大型センサーに、ドイツ・カールツァイス銘のズームレンズ、そして高速映像エンジン「BIONZ X」と、カメラの高画質・高機能化における定石を手堅く押さえたもの。
ファインダーもフラッシュも内蔵しているので、スナップもポートレートも動くものも、文字通り何でもこなす万能カメラです。
【メーカー】SONY
【公式HP】https://www.sony.jp
【モデル】Cyber-shot DSC-RX100 M7
【買える場所】実店舗、各種通販サイト
【価格】161,870円(税込)〜
【イメージセンサー】1.0型
【レンズ】
F値:2.8~4.5
焦点距離:24mm~200mm
【機能】Wi-Fi対応
【サイズ】101.6mm × 58.1mm × 42.8mm
【重量】約302g
【連続撮影枚数】約260枚
CANON PowerShot G7 X MarkⅢ
限られたセンサーサイズの中で、高画質化と高機能化を同時に実現したCANON「PowerShot G7 X MarkⅢ」。
1.0型のイメージセンサーながらも高画質な写真を撮影でき、本体サイズも小さいので持ち運びにも便利な1台です。
・35mm換算24〜100mm “F1.8〜2.8”の明るいズームレンズ
・13種類の「撮りたい!」に応える「SCN(スペシャルシーンモード)」
・カメラからYouTubeに直で動画配信できる「ライブ配信サービス」
など、持ち運びが便利なだけではなく、明るい場所や暗い場所でも美しい写真が撮影できます。
ソニーのRXシリーズと並ぶ多機能高級コンデジの定番がキヤノンの「PowerShot G」シリーズ。
ズームレンズ搭載モデルの最新世代機「G7 X MarkⅢ」は、従来モデルから動画撮影機能を大幅に強化してきました。
とはいえ、写真が疎かになっているかというとそうではなく、F1.8という明るいレンズと2010万画素の1型センサーがもたらすボケは、まさに“写真機”でないと出てこないものです。
本機の特徴は、SCNをはじめとしたユーザーの「撮りたい!」を支えるオート機能の数々でしょう。
写りのクセも少なくしっかりとしていて、カメラとしての基礎性能も文句なし。難しいことをあまり考えずとも多彩なシーンで活躍できる、そんなフレンドリーさが嬉しい逸品です。
【メーカー】CANON
【公式HP】https://cweb.canon.jp
【モデル】PowerShot G7 X MarkⅢ
【買える場所】実店舗、各種通販サイト
【価格】89,100円(税込)〜
【イメージセンサー】1.0型
【レンズ】
F値:1.8~11
焦点距離:24mm~100mm
(光学4.2倍ズーム)
【機能】
・Wi-Fi対応
・光学手ブレ補正
【サイズ】約105.0mm × 60.9mm × 41.4mm
【重量】約304g
【連続撮影枚数】約320枚
3-3. 魅惑の高倍率ズームのコンデジ2選
大口径レンズを採用した、一眼レフのようながっしりとした見た目の高倍率ズーム搭載モデルは、スポーツや乗り物などの望遠撮影が目的の方におすすめです。
Nikon COOLPIX P1000
驚愕の光学125倍ズームができ月面も高画質で撮影可能なNikon「COOLPIX P1000」。
超望遠ズーム時にカメラがぶれて被写体を見失っても、「クイックバックズームボタン」を使えば画角が広がり、被写体を捉えやすくなります。
・換算24〜3,000mmの125倍超望遠レンズ
・補正効果5.0段のデュアル検知光学VR(手ブレ補正)
・花鳥風月を愛する人へ「月モード・鳥モード」
など、一眼カメラに負けない性能を誇る1台です。
キヤノンが一眼レフカメラ用レンズとして、以前「EF1200mm F5.6L USM」というバズーカのような特注レンズを販売していました。
このレンズのお値段は980万円。甲子園球場でバックスクリーンからバッターを大写しで狙う、そんな使い方がされていたそうです。
本機はそんな超ド級レンズを上回る、「35mm換算で驚愕の焦点距離3,000mm!」。
もちろん画質の差はありますが、普通に持ち歩ける超望遠撮影機材として、これ以上の焦点距離はなかなか望めないでしょう。
使い方としてはわざわざ撮影モードまで用意してくれている、月や鳥の撮影にうってつけ。もちろんスポーツ撮影でも、この超望遠と強力な手ブレ補正のタッグは強い味方となるはずです。
【メーカー】Nikon
【公式HP】https://www.nikon-image.com
【モデル】COOLPIX P1000
【買える場所】実店舗、各種通販サイト
【価格】116,639円(税込)〜
【イメージセンサー】1/2.3型CMOS
【レンズ】
F値:2.8~8
焦点距離:4.3mm~539mm
(光学125倍ズーム)
【機能】
・光学式手ブレ補正
・Wi-Fi対応
・Bluetooth対応
【サイズ】約146.3mm × 118.8mm × 181.3mm
【重量】
約1415g(電池、メモリーカード含む)
【連続撮影枚数】約250枚
Panasonic LUMIX FZ300
撮りたい瞬間を逃さずに美しく撮影できるPanasonic「LUMIX FZ300」。
1回の充電で約380枚の写真撮影が可能なので、外出先でも充電切れを心配せず撮影できます。
・高級ズームレンズの代名詞「F2.8」通しレンズ
・秒間30コマ連写から1枚を切り取る「4K PHOTO」機能
・4K PHOTOでフォーカスを後から決める「フォーカスセレクト」
など、使い勝手の良さに加え、防塵・防滴構造設計なので、さまざまな場面で活躍できる1台です。
超望遠ジャンルとしては控えめな35mm換算で600mmの望遠(これでも一眼レフの常識からすると驚異的ですが)に、センサーサイズは小さめの1/2.3型。
しかも発売は2015年と、決して新しいモデルではありません。
それでもこのカメラを推薦したのは、ひとえに「通しF2.8」という明るいズームレンズが魅力的だから。明るいレンズは写真撮影の可能性をうんと広げてくれるのです。
加えてパナソニックはハリウッドに研究所を構えるほど動画分野が得意なブランドでもあり、動画技術に由来するカメラ機能が強いことも大きなポイント。
4K PHOTOは“動画の1フレームを写真として切り取る”という逆転の発想から生まれた800万画素の超高速連射撮影機能です。
超望遠レンズと組み合わせることでスポーツや乗り物といった動くもの撮影には特に効果を発揮します。
【メーカー】Panasonic
【公式HP】https://panasonic.jp
【モデル】LUMIX FZ300
【買える場所】実店舗、各種通販サイト
【価格】48,503円(税込)〜
【イメージセンサー】1/2.3型
【レンズ】
F値:2.8~8.0
焦点距離:25mm~600mm(光学24倍ズーム)
【機能】
・5軸ハイブリッド手ブレ補正
・Wi-Fi対応
【サイズ】131.6mm × 91.5mm × 117.1mm
【重量】約691g
【連続撮影枚数】約380枚
3-4. アクティブな趣味にぴったりのタフなコンデジ2選
キャンプや釣りなどアクティブな趣味を持つ方にはタフなコンデジがおすすめです。
防塵・防水などの機能が充実しているモデルをご紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
OLYMPUS Tough TG-6
あらゆる環境下で最高の表現力を発揮できるタフなコンデジのOLYMPUS「Tough TG-6」。
安心して撮影を楽しめるタフ性能なため、過酷な環境下でも高画質な写真を撮影できます。
・4倍光学ズーム + 2倍デジタルテレコン
・モードダイヤルから呼び出せる5種類の水中撮影モード
・水中対応の別売りアクセサリーも豊富
また、別売りの「マクロ撮影用アクセサリー」を取り付けることで、ミクロの世界もきれいに写し出すことができます。
宇宙飛行士の若田光一さんが同社の一眼カメラを宇宙で使ったほか、数多くの水中カメラマンが同社の一眼カメラを愛用しているなど、極地撮影に強いのがオリンパスブランドの特徴です。
中でもTGシリーズはモードダイヤルにお魚マークの水中モードがあるように、ダイバーが使うことを強く意識した1台です。
加えてレンズから1cmまで被写体に寄れる「顕微鏡モード」も、医学分野でも強いオリンパスブランドの特徴的な機能でしょう。
【メーカー】OLYMPUS
【公式HP】https://www.olympus-imaging.jp
【モデル】Tough TG-6
【買える場所】実店舗、各種通販サイト
【価格】51,499円(税込)〜
【イメージセンサー】1/2.33型
【レンズ】
F値:2.0~4.9
焦点距離:25mm~100mm(光学4倍ズーム)
【機能】
・撮像センサーシフト式手ブレ補正
・Wi-Fi対応
【サイズ】113mm × 66mm × 32.4mm
【重量】約253g
【連続撮影枚数】約340枚
RICOH WG-6
アウトドア時の撮影に適した耐久性とグリップ力のあるボディのRICOH「WG-6」。
受光効率に優れた裏面照射型CMOSイメージセンサーと高性能画像処理エンジンにより、ノイズを抑えた高画質の写真が撮影できます。
・専用フラッシュ不要、無影撮影ができる6灯リングライト
・グローブをしても操作しやすいグリップ・ボタン配置
・35mm換算で約28~140mmの光学5倍ズーム
また、レンズ外周に調光可能で点灯箇所を選べる6灯のLEDライトが搭載されているため、明るく照らしながら立体感のあるマクロ撮影が可能です。
レンズ周りのリングライトと比較的幅広い焦点距離をカバーする光学ズームレンズで、暗い場所でも撮影が便利なモデル。
アウトドアはもちろん、インドアでも暗い場所のマクロ撮影が簡単にできます。
本機は防塵防滴・耐衝撃性能などタフネス性において特に定評があり、アウトドア分野ではもちろん、トラブルが発生しやすい工事現場などでも愛用者が多いです。
そのため安全グローブをはめていても操作できるようボタンが広めに配置されたり、グリップがしっかりとしていて握りやすかったりと、デザイン面でもプロユースの使用を考慮したものとなっています。
こういったスペックシートに現れない使いやすさも、カメラ選びの大切なポイントです。
【メーカー】RICOH
【公式HP】http://www.ricoh-imaging.co.jp
【モデル】WG-6
【買える場所】実店舗、各種通販サイト
【価格】51,600円(税込)〜
【イメージセンサー】1/2.3型
【レンズ】
F値:3.5~5.5
焦点距離:5mm~25mm(光学5倍ズーム)
【機能】
・電子式手ブレ補正
・デジタルズーム倍率約8.1倍
【サイズ】118.2mm × 65.5mm × 33.1mm
【重量】約246g
【連続撮影枚数】約340枚
3-5. 写真のクオリティーにこだわれる最高品質のコンデジ2選
最後に紹介するのは、コンパクトサイズながら画質と写真撮影の楽しみを最優先に設計された最高品質のコンデジです。
RICOH GR Ⅲ
高画質・連写性・携帯性と瞬間を記録するのに優れたRICOH「GR Ⅲ」。
機能拡張ファームウェアの提供によって、カメラに新たな機能や設定項目などを追加していき深化し続けます。
・改善を重ねながらたどり着いた究極のミニマムデザイン
・専用設計の換算28mm F2.8 GRレンズ
・2424万画素のローパスフィルターレスAPS-Cセンサー
など、高画質な写真を瞬時に撮影できるだけでなく携帯性にも優れています。
GRシリーズはプロの写真家にも愛用者がいる、高級コンパクトカメラの一大ブランド。
心地良いスナップ撮影のために絞り込まれ、研ぎ澄まされたデザインと性能が、多くの写真愛好家の心をつかんでいます。
一方でレンズは画質を優先した対称構成4群6枚の28mm単焦点で、光学ズームはあえて非搭載。
写真の仕上がりを意図的に操作できるマニュアル設定が柔軟にできる反面、モードダイヤルにフルオートモードが無いなど、「ボタンを押すだけで簡単キレイ」という使い方をするのにはあまり向いていません。
本気の撮影には大柄な一眼カメラを使っているけど、街歩きスナップは高画質を諦めず身軽にしたい。そんなコンセプトを明確に打ち出した、写真趣味全開なカメラなのです。
【メーカー】RICOH
【公式HP】http://www.ricoh-imaging.co.jp
【モデル】GR Ⅲ
【買える場所】実店舗、各種通販サイト
【価格】120,375円(税込)〜
【イメージセンサー】APS-C型
【レンズ】
F値:2.8~16
焦点距離:28mm
【機能】
・撮像素子シフト方式手ブレ補正
・Bluetooth対応
【サイズ】約109.4mm × 61.9mm × 33.2mm
【重量】約257g
【連続撮影枚数】約200枚
FUJIFILM X100V
絞り開放から高い解像力を発揮し、最短撮影距離から無限遠まで極めて鮮鋭な像を形成するFUJIFILM「X100V」。
専用のレンズも販売されており、レンズ交換式カメラに匹敵する性能を発揮してくれます。
・光学/電子ビューを自在に選べる「ハイブリッドビューファインダー」
・フィルム時代と同様のシャッター/感度/露出ダイヤル設計
・同社銀塩フィルムの写りを再現する「フィルムシミュレーション」
また、切り取りたい光景を正確に捉え、暗い路地や日の暮れた時間帯でも高い性能を発揮します。
なんと言っても古風なレンジファインダースタイルがシリーズ最大の特徴。
デザインがフィルムカメラ的ならば写りもフィルムカメラ的で、世にカメラメーカーは数あれど、リバーサルフィルム「Velvia」やモノクロフィルム「ACROS」といったフィルムブランドの画調をデジタルで再現できるのは、世界でFUJIFILMただ1社のみです。
このように、X100Vはフィルムカメラのユーザーを強く意識した特別なモデルなので、使いこなすにはやはり相応の知識とセンスが要求されます。
写真を撮ることそのものが好きでたまらないという方には、この最高にアナログなデジタルカメラが面白くてたまらないことでしょう。
【メーカー】FUJIFILM
【公式HP】https://fujifilm-x.com
【モデル】X100V
【買える場所】実店舗、各種通販サイト
【価格】268,000円(税込)〜
【イメージセンサー】APS-C型
【レンズ】
F値:2.0
焦点距離:35mm
【機能】
・Wi-Fi対応
・Bluetooth対応
・防塵・防滴
【サイズ】128.0mm × 74.8mm × 53.3mm
【重量】約478g
【連続撮影枚数】約420枚
4. コンデジに関する疑問解消Q&A
最後に、コンデジについてのよくある疑問にお答えしていきます。
ここからは、
Q1. 撮影の知識がなくてもきれいに撮れる?
Q2. 撮った写真はコンデジで編集できるの?
Q3. コンデジで動画って撮れる?
Q4. コンデジで自撮りってできるの?
という4つの疑問にお答えしていきます!
どれも、これからコンデジを購入する方に役立つ情報ばかりなので、気になる質問からチェックしてくださいね。
Q1. 撮影の知識がなくてもきれいに撮れる?
撮影に関する詳しい知識が無い方は、まずはカメラのオートモードを使ってみましょう。
一般的にコンデジには、
・マニュアルモード
⇒ダイヤルの「A」「S」「M」などで、自分で各種数値を一部または全部手動で設定する
・オートモード
⇒カメラが撮影状況を判別して絞り値やシャッタースピード、感度などの最適な設定を自動でする
など、大きく分けて2つの撮影モードがあります。
また、自動感度調整はマニュアルモードでも使用可能です。
これとは別に、ピントを自動で合わせるオートフォーカスは一部の例外を除いてほぼ全てのデジカメに搭載されており、シャッターボタンを半押しすれば自動でフォーカスを合わせてくれます。
現在では、優れたオートモードを搭載した機種が多いので、撮影に関する知識の無い方でも、シャッターボタンを一押しするだけで簡単にきれいな写真を撮ることが可能です。
・フルオートモード
⇒設定を全てカメラに任せるモード。構図を決めてシャッターボタンを押すだけで安定した写真が撮れる
・シーン選択モード
⇒人物や風景など被写体のジャンルをある程度指定して、それに応じて色味などの撮影設定を最適化する
・マクロモード
⇒ミニチュアなどの小さな被写体を大写しで撮影する専用モード。モデルによっては非搭載の場合もある
上記のようにオートモードにはさまざまな機能があるので、初心者の方も安心して挑戦してみてくださいね。
顔認識やAI搭載など、オートモードは各カメラメーカーが最も盛んに開発を進めている分野のひとつで、それだけにメーカーによって得意不得意が出やすい部分です。
例えば日本のカメラメーカーの雄であるキヤノンはどんなシーンでも対応する万能型の画づくりだったり、デジタル分野から静止画にやって来た歴史を持つソニーはカリッとした情報量の多い画づくりが得意だったり。
似たようなスペックの比較検討で困った時には、まずお馴染みの被写体をフルオートで撮ってみましょう。
腕時計やポケットサイズのフィギュアなど、店頭のカメラ売り場でも同じ被写体を撮り比べると、性格の違いが見えてきます。
スペック表には出にくい写真の雰囲気をつかむことで、自分の好みに合うものを選べるでしょう。
Q2. 撮った写真はコンデジで編集できるの?
コンデジで撮った写真は、コンデジ上でさまざまな編集ができます!
スマホと同じく、コンデジでも撮影した写真の画像編集が可能です。
コンデジにはトリミングやサイズ修正などの基本的なものから、写真自体の印象を大きく変えるエフェクト変更まで、さまざまな編集機能があります。
特にエフェクトについては、定番のモノクロから個性的な水彩画調まで、多いものでは数十種類の中から選択できるモデルもあります。
そのため、オリジナルの写真とは一味違った自分好みの写真に編集できますよ。
近年のコンデジは高機能化がかなり進んでおり、画像編集もカメラ内でなかなかのレベルまでできるようになりました。
とはいえ、操作性や高度な処理はスマホやタブレットの画像編集アプリ、あるいはパソコンの専用ソフトの方が優れています。
細かい編集や複数写真の編集などをこだわりたいならば、タブレットやパソコンなどを使うことも検討すると、より作品作りの幅が広がるでしょう。
Q3. コンデジで動画って撮れる?
動画撮影機能を搭載した機種なら可能です!
現在では、多くのコンデジに動画撮影機能が搭載されています。
特に、動画撮影機能が優れた機種であれば、HDやフルHD、4Kといった高画質での撮影が可能です。
さらに、保存した動画から特定のシーンを選んで切り出し、静止画として保存できるといった機能を持つ商品もあります。
ただし、ほとんどのコンデジは動画の連続撮影時間が30分未満なので、より長時間の動画を撮りたい場合はビデオカメラの購入を検討してみましょう。
最近は写真用のハイエンドミラーレスカメラを動画撮影に使うプロも増えてきました。
コンデジにも動画撮影機能付きのモデルは多数ありますが、その多くはあくまで手元にビデオカメラが無い場合の簡易機能、という程度に思っておいた方が安全でしょう。
どうしてもコンデジで動画を撮る必要がある場合は、SDカードなどのストレージ容量に気をつけましょう。
小容量ストレージの場合、4Kなどの高画質動画を撮影するとあっという間に容量オーバーとなり、肝心の写真が撮れない、なんて悲劇も。
この場合は写真用とは別に動画用の大容量メディアを用意しておくと安心です。
Q4. コンデジで自撮りってできるの?
背面モニターが大きく動かせる機種であれば簡単に自撮りができます!
一般的に、コンデジにはスマホのようなインカメは付いていません。
そのため、自撮りを行いたい場合は上の画像のように背面モニターが自分側に向く仕様の機種を選びましょう。
このタイプなら、モニターで写り具合を確認しながら自撮りすることが可能です。
これに加え、手ブレ補正機能やタッチパネルを搭載したコンデジならさらに便利に自撮りができますよ。
上下・前後方向に動くモニターを「チルト式」、左右方向も含めて自由に画面を動かせるモニターを「バリアングル式」と呼びます。
デジタルカメラの進化によって生まれたこれらの機能は写真撮影のスタイルを大きく変え、真後ろからではなかなか撮影しにくい、地面スレスレや頭の上といった大胆なカメラ位置で写真を撮ることを容易にしました。
可動モニターを活用して、自撮りはもちろん、普段とは少し違った目線からの写真撮影にも挑戦してみてはいかがでしょうか。
もしかしたら、見慣れた景色が大きく違って新鮮に見えるかもしれませんよ。
5. まとめ
いかがでしたか。気になる1台は見つかりましたか。
あらためて、初めてでも失敗しないコンデジの選び方を確認してみましょう。
- イメージセンサーは1型以上のものを目安に選ぶ
- レンズはF値と焦点距離に注目して選ぶ
- 自分の使い方に合う機能で選ぶ
ぜひお気に入りの1台を手に入れて、高画質な写真の撮影を手軽に楽しんでくださいね。
もう一度編集部おすすめのコンデジを見たい方は「3. タイプ別|コンデジおすすめ商品10選」をご覧ください。