顔色が悪く見えたり、化粧ノリが悪かったり…といったお悩みのもとになる「肌のくすみ」は、実はさまざまな原因によって引き起こされるものなんです。

そこでこの記事では、カスタムライフ編集部が

など、くすみに関する正しい知識から自宅でできる簡単セルフケアまで詳しくご紹介しますよ。

ぜひ参考にして、明るく透明感のある素肌を手に入れましょう!

なおこの記事では、医学的知識に関して専門家に監修をしていただいています。
※化粧品などの商品掲載箇所は除く

この記事の監修医師
美容皮膚科クリニック勤務
Dr.Motoko
日本医師会認定産業医、日本皮膚科学会会員、「女医+(じょいぷらす)」所属
大学病院の皮膚科で研修後、海外の大学でも皮膚科の留学経験を積む。その後、製薬会社や化粧品、サプリメント会社などの勤務も経験。現在は、美容皮膚科クリニックで臨床にあたるほか、産業医も務める。

※この記事は、2024年3月時点での情報を参考にしています。
※本記事内の情報は一般的な知識であり、自己判断を促すものではありません。気になる症状がある場合、まずは医療機関に相談しましょう。
※価格はすべて税込です。

1.肌がくすむ原因とは?

お肌がくすんでしまう原因には、主に以下の3つが挙げられます。

血行不良によるくすみ
乾燥によるくすみ
糖化によるくすみ

それぞれ、具体的に見ていきましょう。

肌がくすむ原因①:血行不良

  • 肌,くすみ

肌がくすむ主な原因の1つは「血行不良」です

例えば目の下など元々、皮膚が薄い部分では血液の流れが滞ると、停滞して溜まった血液が透けて見え、肌の色が青黒っぽく見えるように。

すると、全体的に顔色がトーンダウンして、暗くくすんで見えるのです。

こうしたくすみは、特に色白の肌の方で目立ちやすいです。

こんな人は血行不良タイプのくすみ

目の下に青っぽいクマがある
顔全体の色が暗い
冷え性気味

寝不足で疲れが溜まっている

また、血行不良の状態だと肌のすみずみまで栄養素が行き渡らず、肌にツヤがなくなり血色も悪く、全体的に疲れた印象に。

そのためマッサージなどで血行を促進したり、睡眠など休息をたっぷりとったり、十分な食事で栄養不足を防いだりすることが、くすみのない美肌への近道になりますよ。

▷記事下部「肌のくすみを改善するマッサージ方法

肌がくすむ原因②:乾燥

  • 肌,くすみ

肌がくすむ原因として、紫外線や間違ったスキンケアによる「乾燥」も挙げられます。

乾燥によってお肌のターンオーバーが乱れ、表皮の古い角質が剥がれ落ちにくくなると、

① 肌表面のきめ細かさが失われる
② 肌が光をきれいに反射しない

ため、肌色がどんよりして透明感が失われてしまうんです。

こんな人は乾燥タイプのくすみ

化粧ノリが悪く、肌に透明感がない
肌がカサついている
毛穴が目立つ

さらに乾燥によって肌代謝が乱れると、古い角質が毛穴を塞ぎやすくニキビの原因になったり、目元の小ジワができやすくなったりします。

そのため、肌代謝(ターンオーバー)と保湿を意識した正しいスキンケアを心掛けることで、乾燥によるくすみの改善につながります。

▷記事下部「肌のくすみを改善するスキンケア方法

肌がくすむ原因③:糖化

  • 肌,くすみ

あまり聞きなじみのない言葉かもしれませんが、「糖化(とうか)」という現象も肌がくすむ原因の1つです。

肌,くすみ
肌の糖化とは?

糖化とは、真皮層にあるタンパク質(コラーゲンなど)が体内の余分な糖質と結びつく現象のこと。
※糖化については「オムロン株式会社」(外部サイト)の情報を参照

糖化したタンパク質は黄色っぽく変色するため、肌も黄色くくすんで見えてしまうんです。

そもそも糖化はエイジング、つまり老化現象の1つです。そのため20代などの若年層よりも年齢を重ねた30代・40代に多く現れます

こんな人は糖化タイプのくすみ

肌が黄色っぽい
肌にハリ・ツヤがない
食生活が乱れがちで、炭水化物や甘いものをよく食べる

糖化が原因のくすみは、毎日の食事を見直したり、体の内側と外側からエイジングケアをしたりすることで、ある程度の改善が期待できます

また食事に加えて、エイジングの大敵である活性酸素の発生を抑えるサプリメントを取り入れるのも効果的です

▷記事下部「肌のくすみを改善する食事の摂り方

このようにさまざまな原因で起こる肌のくすみ対策には、次からご紹介する3つのセルフケアを実践してみるのがおすすめ。

複数の原因に当てはまる人は、できるものから1つずつ試してみてくださいね。

2.肌のくすみを改善する簡単セルフケア3選

この章からは、

の順に、肌のくすみを改善するためのセルフケアをご紹介します。

どれも簡単にできるものばかりなので、ぜひ実践してみてくださいね。

2-1.肌のくすみを改善するマッサージ方法

肌のくすみ対策には、血行促進のためのマッサージが効果的です。

血行不良が原因のくすみにとくにおすすめのケア方法で、乾燥やシワなどの予防にも繋がりますよ。

以下のような手順で優しく行ってくださいね。

◆くすみをケアする簡単マッサージ

  • 肌,くすみ

マッサージは毎日行うのが理想的ですが、体調が悪い時は無理に行わないようにしてくださいね。

肌,くすみ
力の入れ過ぎは逆効果?

力強いマッサージは肌を傷める原因に。

フェイスクリームなどを使って、指で軽く押すように行いましょう。

続いて、肌のくすみを改善するためのスキンケア方法をご紹介します。

2-2.肌のくすみを改善するスキンケア方法

  • 肌,くすみ

肌のくすみを改善するためには、保湿を意識したスキンケアが大切です。

とくに「乾燥で肌がくすみがち」という方は、次のような手順で正しいスキンケアを心掛けましょう。

正しいスキンケアの手順

①クレンジング
…30~40秒で流す。洗浄力の優しいミルク・クリームタイプがおすすめ

②洗顔
…たっぷり泡立てて、35℃前後のぬるま湯で優しくすすぐ

③化粧水&乳液
…手の温度で軽くあたため、適量を2回に分けて優しくなじませる

④美容液&クリーム
…手で軽くあたため優しくつける。乾燥する目元・口元には重ね付け

さらに保湿+美白効果のある化粧品を使えば、より透明感のある肌を目指せますよ。

たとえば、以下のようなアイテムがおすすめです。

◆アスタリフト ブライトローション(富士フイルム)
※商品の選定は編集部独自の調査による

◇価格:4,180円/130mL 

3種類のコラーゲンが潤いをキープ。さらにシミ・くすみまでケアしてくれます。(医薬部外品)

くすみにおすすめのスキンケアは別記事も参考にしてみてくださいね。

また、肌のターンオーバーを促す「ピーリング化粧品」を利用するのも1つの手。

ただしやりすぎると逆に乾燥を招くため、こちらは市販されているものによっても違いますが、1~2週間に1度のケアにしましょう。

他にも、次のようなNGケアには注意してくださいね。

肌の乾燥を招くNGケア

ゴシゴシこするように洗顔する
強い力でパッティングする
スキンケアは化粧水だけで終わる …など

続いて、肌のくすみを改善する食事の摂り方をご紹介します。

2-3.肌のくすみを改善する食事の摂り方

  • 肌,くすみ

肌のくすみを改善するためには、毎日の食事方法を見直すのも効果的です。

特に、糖化による黄ぐすみが気になる方は、以下のような食事の摂り方を意識してみましょう。

くすみを予防・改善する食事の摂り方

・主食を減らしておかずを増やす
 ※主食は白米よりも玄米がおすすめ
・甘いお菓子やジュースは控える
・丼ものやパスタより緑黄色野菜の多い定食を選ぶ

さらに「食物繊維」が豊富な

  • きのこ類
    …生しいたけ、えのき、まいたけ など
  • 海藻類
    …ひじき、こんぶ、わかめ など
  • 緑黄色野菜
    …にんじん、かぼちゃ、トマト など

といった食材を積極的に取り入れるのもおすすめ。

これらの食材は血糖値の上昇を抑えて糖化を予防し、くすみにくい肌へと整えてくれますよ。

食事とあわせてサプリも試してみたい方は、別記事も参考にしてみてくださいね。

また「肌のくすみを今すぐどうにかしたい!」という場合には、次からご紹介するくすみを隠すメイクのコツも参考にしてみてくださいね。

3.肌のくすみをカバーするメイクのコツ

  • 肌,くすみ

肌がくすんでいると、メイクのノリも悪くて困りますよね。

肌のくすみ・顔色の悪さをカバーしたい時には、カラー付きの化粧下地(コントロールカラー)を使いましょう。

ピンク系の化粧下地がとくに◎

・ピンク
・ピンクベージュ

といったカラーの化粧下地は、くすんだ肌の血色をよく見せてくれます。

以下の手順を参考に、全体的に薄く塗りのばすのがコツですよ。

◆化粧下地の塗り方

  • 肌,くすみ

また化粧下地を塗る前に、まずは化粧水・乳液で肌を保湿しておくことも大切なポイント。

乾燥を防ぐことで、夕方までくすみにくいメイクが叶います。

肌,くすみ
「くすみ予防」には日焼け対策も重要

実は、日焼けも肌のくすみの大敵です。

紫外線によって発生した過剰なメラニンが、肌のターンオーバーで落ち切らないため、トーンが下がりくすんだ印象になります。

〈日焼け対策のポイント〉
・屋外など日光にさらされやすい環境では、日焼け止めはこまめ(例;2時間おき)に塗り直す
・紫外線のなかでもUVAは比較的、季節や天気に関係なく降り注いでいるため、紫外線は1年中対策をする
・日焼け止めは少なくともSPF30/PA3+を選ぶこと

 ※汗をかきやすい運動をするときはスティックタイプやウォータープルーフの日焼け止めが◎
・サングラスや日傘などのアイテムも活用する

上記のようなポイントに注意して、日頃から日焼け対策を心掛けましょう。

おすすめの日焼け止めは別記事も参考にしてみてくださいね。

こういった日々のケアの積み重ねで、くすみをしっかり予防していきたいですね。

最後に、さらにくすみのない肌を目指すための豆知識をご紹介します。

4.さらに透明感のある肌を叶える豆知識

ここからは、さらに効果的にくすみを改善するための豆知識をご紹介していきます。

ぜひ参考にして、透明感のある素肌を叶えてくださいね。

4-1.肌のくすみにおすすめの市販薬

市販薬で体の内側からもケアを行うと、より効果的に肌のくすみを改善できます。

以下のような医薬品は、薬局などでも購入できますよ。

◆肌のくすみにおすすめの市販薬2選
※商品の選定は編集部独自の調査による

  • 肌,くすみ
  • 肌,くすみ

左:トランシーノ ホワイトCクリア
…4種のビタミンが肌のターンオーバーを整え、身体の内側から透明感をサポート。※第3類医薬品
【メーカー】第一三共ヘルスケア
【価格

1,760円/60錠
2,860円/120錠


右:ハイチオールCホワイティア
…L-システインが肌の生まれ変わりをケア。小粒タイプで飲みやすさも◎。※第3類医薬品
【メーカー】エスエス製薬
【価格】
775円~/40錠
2,180円~/120錠※編集部調べ

こういったアイテムを上手に利用して、くすみを効率よくケアしていきましょう。

続いて、肌のくすみを改善するための生活習慣をご紹介します。

4-2.肌のくすみをケアする生活習慣

  • 肌,くすみ

肌のくすみケアには、毎日の生活習慣を少し意識してみるのもおすすめ。

睡眠・運動といったちょっとしたことだけでも、さらにくすみ改善に繋がりますよ。

質の良い睡眠をとる
・就寝前にスマホPCをいじらない
 ※スクリーンから出るブルーライトは目が冴えてしまう
・就寝前の3時間は食事を摂らない


軽い運動をする
・移動時にはなるべく階段を使う
入浴後に軽いストレッチをする

とはいえ無理に行う必要はないので、できる範囲のケアから始めてみてくださいね。

5.まとめ

肌のくすみについて、詳しく知ることはできましたか?

最後にもう1度、肌のくすみの原因と改善方法をおさらいしておきましょう。

くすみの原因

①血行不良
②乾燥
③糖化
※もう1度詳しく見たい方は記事上部


くすみを改善するセルフケア

・血行促進マッサージ
…毎日続けると効果的。血行不良くすみに◎
・正しいスキンケア
…保湿ケアができる化粧品が効果的。乾燥くすみに◎
・食事の摂り方の見直し
…主食を減らす、お菓子を控えるなど。糖化くすみに◎

こういった対策を毎日しっかり続けることが、肌のくすみ解消への近道ですよ。

表情まで明るくなるような、クリアな素肌を叶えましょう!

参考文献:
公益社団法人日本皮膚科学会
日本化粧品技術者会『日本化粧品技術者会(SCCJ)
日本化粧品技術者会/化粧品用語集
友利新監修『最新版 肌美人になるスキンケアの基本 悩み解消パーフェクトBOOK 素肌美人になる!』(学研パブリッシング)
吉木伸子『正しいエイジングケア事典』(高橋書店)
鈴木一成監修『化粧品成分用語事典2012』(中央書院)

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