ネクタイはビジネスマンの必須アイテムです。そんなネクタイですが、今まで何となく選んできたという方は意外に多いのではないでしょうか。
例えば大事な商談の時など、着用しているネクタイの印象が商談をうまく運ぶ鍵になることも。しかし、いざ選ぶとなると難しいですよね。
そんな方のために、今回はシーン別にネクタイを選ぶ際のポイントについてご紹介します。
柄の種類や色の与えるイメージについて画像と一緒にお伝えします。シーンや目的に合ったネクタイを締めて、ビシっと決めましょう。
(※この記事は、2021年1月時点での情報を参考にしています。)
Outline
1. ネクタイ選びの5つのポイント
このチャプターでは、まずネクタイの種類、生地、色、柄など、ネクタイを選ぶ際に知っておきたい基本的なことをお伝えします。
1-1. ネクタイ基本的な着こなし
はじめに、ネクタイをする際のルールとして
・ネクタイの長さはベルトにかかるくらいにする
・ネクタイの幅はラペル(ジャケットの下襟)の幅に合わせる
の2つがあります。またルールではありませんが、テクニックとして
・ネクタイにはくぼみ(ディンプル)を作る
というものがあります。
「ビジネススーツのマナー|恥をかく前に知っておきたいルールを解説」
1-2. ネクタイの種類
ここでは代表的なネクタイの種類である、
・ダービータイ
・ニットタイ
・ボウタイ(蝶ネクタイ)
についてご紹介します。
まずは定番のダービータイです。ネクタイの最も基本的な形で、剣先が三角形に尖っていて結び下げ型のものを指します。 ダービータイは、大剣の幅の大きさによって3つに種類分けすることができます。
・ レギュラータイ(大剣の幅が7~9cmのもの)
ビジネスシーンはもちろん、カジュアルシーンでも使えます。
・ ナロータイ(大剣の幅が4~6cmのもの)
スリムタイとも呼ばれます。カジュアルシーンや結婚式、パーティーなどで活躍します。近年ビジネスシーンでも使われてきているようですが、目上の人と会う時などは避けたほうが無難です。
・ ワイドタイ(大剣の幅が10cm以上のもの)
近頃のスーツのラペルは細めに作られているので、ワイドタイを選択するということはあまりないかもしれません。
次はニットタイです。通常のネクタイのように織られたものではなく、編まれたものを指します。先端が三角形でなく水平にカットされたデザインのスクエアタイと呼ばれる形のものが多いです。
フォーマルな場では使えませんが、ビジネスカジュアルOKの職場や普段の服装に取り入れれば、着こなしの幅を広げることができます。
最後にボウタイ(蝶ネクタイ)です。本来は夜の礼装用のネクタイでしたが、近年ではカジュアルシーンでも使われてきています。ボウタイは先端の幅や形状によって大きく4つに分けられます。
・ バタフライ(先端が7.6cm~8.9cmと大きいもの)
最もフォーマルで伝統的な形です。
・ セミバタフライ( 先端が5.7~7cm程度のもの)
モダンバタフライとも呼ばれます。現在主流の形です。
・ ストレートエンド(先端が3.8~5.1cm程度のもの)
バットウイングとも呼ばれます。小ぶりなので、スマートな印象を与えられます。フォーマル度は上記のものより落ちますが、殆どのシーンで使えます。
・ ポインテッド(先端が尖っているもの)
1-3. 生地選びのポイント
ネクタイの生地にもいくつか種類があります。ここでは、3つの生地についてご紹介します。
・ シルク
最も一般的に使われている素材で、あらゆるビジネスシーンにおいて使うことができます。迷ったらシルクのネクタイを選んでおけば間違いありません。
・ ウール
秋冬にぴったりの素材で、スーツスタイルに手軽に季節感を取り入れることができます。ウールのネクタイはシルクのネクタイと違って光沢がないので、スーツも光沢がないものを選びましょう。紡毛素材(フランネルやツイード)のジャケットと相性抜群です。
・ リネン(麻)
こちらは夏にぴったりの素材です。涼しげな雰囲気を作ることができます。リネンのネクタイも光沢がないので、こちらも光沢のないスーツに合わせましょう。
1-4. 押さえておきたい色と柄
多くの人にとって、色と柄はネクタイを選ぶ際に重要なポイントになるでしょう。ここでは、ネクタイの基本的な色と柄、それぞれが与える印象についてご紹介します。
色と与えるイメージ
・ 赤系
パワフルで情熱的な印象を与えられる色で、ここぞという時に選びたい色です。原色に近づくほど活発で、暗くなるにつれて落ち着いた印象になります。また赤には、自分の気持ちを前向きにする力もあります。
・ 青、紺系
日本ではビジネスシーンにおいて最も使われている色といっても過言ではないほど人気の色です。知的、真面目といった印象や、信頼感を相手に与えることができます。色が濃くなると落ち着いた印象に、水色に近づくと爽やかな印象になります。
・ 黄系
明るさや元気さといった、ポジティブな印象を与えることができる色です。コミュニケーションを円滑にする効果もあると言われています。ただカジュアルな印象になるので、金融業界など堅い業界では着用を控えましょう。
柄と与えるイメージ
・ レジメンタル
フレッシュな印象や、知的な印象を与えます。日本では定番の柄です。ただし日本では定番なのですが、海外では特定のグループ(大学など)に所属しているという意味を持つ柄なので、海外の方と会う際は着用は控えるのが無難です。
・ 小紋柄
誠実な印象を与えます。柄が大きいとカジュアル、小さいとクラシックな印象になります。ビジネスシーンで使うならば、柄は小さいものを選ぶのがベターです。
・ ドット
爽やかな印象を与えます。一年通して使うことができますが、春夏で着用すれば涼しげな印象を与えることができます。ビジネスシーンで使うのならば、ドットは小さいものを選びましょう。
・ チェック
カジュアルで親しみやすい印象を与えます。ビジネスシーンではチェックに使われている色数が少ないものを選ぶと使いやすいです。
・ 無地
あらゆるシーンで幅広く使うことができます。無地のネクタイを選ぶときは、色や素材にこだわってみるのがポイントです。
・ ペイズリー
個性的な印象を与えます。カジュアルシーンにおすすめです。柄が小さいものであれば、ビジネスシーンでも小紋柄のように使うことができます。
1-5. プレゼントするネクタイの選び方
彼氏や父親、上司への贈り物としてネクタイは定番ですが、いざ選ぶとなると迷ってしまうと思います。
ネクタイをプレゼントする際は、相手が働いている業界や、好みを事前に押さえておくことが重要です。プレゼントのネクタイについては次の記事を参考にしてみてくださいね。
「大切な人にネクタイをプレゼントする時に知っておくべき4つのこと」
2. シーン別・ネクタイの選び方
ここからは、ネクタイの選び方をシーン別にご紹介します。シーンや目的に合ったネクタイを締められるようになりましょう。
2-1. 商談
1対1やお互いに少ない人数での商談では、相手に信頼や安心感を与えることのできる青、紺系のネクタイがおすすめです。
柄は、相手に落ち着いた印象を与えられる小さめのドットや、小紋柄が良いでしょう。
こんなネクタイもおすすめ
2-2. プレゼンテーション
自分の主張に説得力を持たせなければならないここ一番のプレゼンテーションでは、情熱的な印象を与え、パワータイとも呼ばれる赤系のネクタイがおすすめです。
柄は、色の持つ力を強調してくれる無地や、王道のレジメンタルなどを選ぶと良いでしょう。
こんなネクタイもおすすめ
2-3. 会食・接待
信頼関係を築かなくてはならない会食や接待の場所では、コミュニケーションカラーと呼ばれ、希望や若さ、元気を表す黄系のネクタイがおすすめです。
また、チェックのネクタイでも親しみやすい印象を与えることができます。
ただし黄系やチェックのネクタイは、使いすぎると軽い印象を与えてしまうこともあるため、注意が必要です。
こんなネクタイもおすすめ
2-4. オフィスカジュアルOKの職場
オフィスカジュアルの特徴としてノーネクタイというものがありますが、あえてネクタイを取り入れてオシャレ上級者な自分を演出してみませんか?
編集部のおすすめはニットタイです。
合わせやすく、初めての一本としておすすめなのがネイビーのニットタイです。シャツとニットタイが同系色なので、まとまったコーディネートになっています。
ボーダー柄が多いのもニットタイの特徴の一つ。ボーダーのニットタイは目立つので、無地のシャツと合わせるのがおすすめです。
こんなニットタイもおすすめ
2-5. 結婚式
結婚式でのネクタイの素材は、光沢感のあるシルクのものを着用しましょう。また色についてですが、無難なものは白やシルバーグレーです。
ただ最近では、白いネクタイをしているのは年齢層が高めの方が多くなっています。若者の間では、パステルカラーや水色、ピンクなどが人気です。
編集部のおすすめは、シャンパンゴールドです。柔らかいイメージで、華やかな印象を与えることができます。
結婚式の場でNGなネクタイは、黒のネクタイです。黒のネクタイは「喪服」を連想させてしまうため、絶対に着用しないようにしましょう。
また、動物の皮をイメージしたアニマル柄も、「殺生」をイメージさせてしまうため着用は控えましょう。
2-6. 結婚式二次会
基本的に結婚式二次会では、上記のNG例以外のネクタイなら何の問題もありません。披露宴からそのまま参加される方にも、二次会から参加される方両方におすすめできるネクタイがボウタイです。
オシャレな男性の間で人気上昇中のボウタイを、パーティースタイルに取り入れてみるのはいかがですか?
普段のカジュアルスタイルにボウタイとなると、取り入れるのに勇気がいるかもしれませんが、結婚式でのボウタイは現在流行中ということもありチャレンジしやすくなっています。
最も使いやすい色であるネイビーのボウタイは、初めての一本におすすめです。初心者の方には、大きすぎず小さすぎないセミバタフライが使いやすいでしょう。
コサージュと同系色のネクタイをしているのがおしゃれですね。
こんなボウタイもおすすめ
2-7. お葬式
お葬式では黒のネクタイを選ぶようにしましょう。また、柄が入っているものや、光沢のあるものは避けましょう。
3. まとめ
以上、ネクタイの選び方についてご紹介しました。
今まで何となくで選びがちだったネクタイ選びも、ネクタイの基本やシーン別の使い方を押さえれば、ネクタイ選びが楽しくなると思います。
この記事を参考に、シーンや目的に合ったネクタイを締められるようになってくださいね。