「AGA治療薬で、副作用は本当に起こるの?」
「男性機能に影響があるって聞いたけど本当?」
など、AGA治療薬で起こる副作用について、疑問や不安を持っている方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、
- 薄毛治療に関する論文調査
※日本皮膚科学会ガイドライン2017年版など - AGA治療経験者50人へのアンケート
といった、医学的データと一般の方の体験談をもとに、AGA治療薬で本当に副作用は起こるのか、起こるとしたらどんな症状が起こるのかご紹介します。
この記事を参考にして、AGA治療薬の副作用に関する不安を払拭し、安全にAGA治療を始めてくださいね。
なおこの記事では、医学的知識に関して専門家に監修をしていただいています。
※クリニックや商品掲載部分を除く
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※この記事は、2024年6月時点での情報を参考にしています。
※本記事内の情報は一般的な知識であり、自己判断を促すものではありません。気になる症状がある場合、まずは医療機関に相談しましょう。
1.AGA治療薬で副作用は本当に起こる?
AGA治療薬は、薄毛の治療においてとても高い効果を発揮しますが、一方で、
- かゆみやかぶれ、頭痛
- 性欲減退や勃起不全
など、比較的軽い症状から男性機能へ影響をおよぼす重い症状まで起こる可能性があります。
ただ、これらの症状が起こる確率は全て合わせても約1〜2%なので、過剰に心配する必要はありません。
※一般的な風邪薬でも、約3%の確率で副作用は起こります。
編集部では、「実際にAGA治療薬の副作用はどれくらいの確率で起こるのか?」を検証するため、AGA治療を受けている50人にアンケートを実施しました。
AGA治療薬で副作用は起こりましたか?
(カスタムライフ編集部実施「AGA治療を行っている50人を対象とした調査」、調査期間:2018年3月)
その結果、9割以上の人が「副作用は起こらなかった」と回答。
「副作用が起こった」と回答した人の中でも、
- かゆみやかぶれ
- 頭痛やめまい
など、比較的軽い症状しか起こらなかったという結果になりました。
◆ 実際に副作用が起こった方の体験談
ただ、AGA治療薬のメーカーが長年行っている研究データでは、みなさんが心配している男性機能に影響をおよぼす重い副作用が、少なからず起こるという報告もあります。
そこで次の章では、AGA治療薬で実際に起こる副作用を詳しくご紹介します。
AGAとは「男性型脱毛症」といわれる進行性の薄毛で、成人男性の4人に1人が発症するといわれています。
以前は、加齢現象の一つとして諦めるしかありませんでしたが、2005年に最初の治療薬が登場して以来、AGAの治療が可能になりました。
2.AGA治療薬で実際に起こる副作用
AGAクリニックで処方される代表的な治療薬は、
- フィナステリド
⇒抜け毛を防ぐ働き - ミノキシジル
⇒髪の毛を生やす働き
といった2種類があります。
ここでは、これらのAGA治療薬で実際に起こる副作用を紹介します。
2-1.フィナステリドの副作用
フィナステリドは、AGA治療薬「プロペシア」に含まれる、抜け毛を防ぐ成分です。
フィナステリドの副作用は、以下の症状が起こるといわれています。
フィナステリドで起こる副作用と発現率
症状 | 発現率 |
性欲減退 | 1.1% |
勃起不全 | 0.7% |
性欲量減少 | 0.4% |
肝機能障害 | 0.2% |
出典:オルガノン株式会社「プロペシア錠0.2mg/ プロペシア錠1mg」添付文書
このデータから分かるように、フィナステリドで実際に起こる可能性がある副作用は、男性機能への影響がほとんどです。
これはフィナステリドに、抜け毛の原因である男性ホルモン(DHT)を抑制して、抜け毛を防ぐ働きがあるためです。
男性ホルモンの生成を抑えるため、男性機能に影響をおよぼす可能性があります。
ただ、上の表からもわかるように、男性機能に影響のある副作用が起こる確率は、0.4〜1.1%と非常に低いため、過剰に心配する必要はありません。
男性機能の副作用は、精神的な面が大きく影響しやすいのが特徴です。
「最近ストレスを抱えていて落ち込みやすい」
「プロペシアを服用しているから、副作用が起こるかも」
など、精神的にストレスを抱えている方や心配性な方は副作用が起こりやすいので、あまり考えすぎない方がいいでしょう。
フィナステリドの効果について詳しくは、「フィナステリドの効果と副作用|効き目が実感できるまでの期間は?」をご覧ください。
2-2.ミノキシジルの副作用
ミノキシジルは内服薬と外用薬の2種類があり、どちらも血行を促進して新たな毛を生やす効果があります。
AGA治療薬で処方されるのは、より発毛効果の高い内服薬であることが多いので、ここではミノキシジルの内服薬で起こる副作用を紹介します。
ミノキシジルで起こる副作用と発現率
症状 | 発現率 |
かゆみ | 11% |
頭痛 | 3% |
めまい | 2% |
吐き気 | 2% |
先ほどご紹介したフィナステリドと比べると、頭皮のかゆみなど比較的軽い症状がほとんどです。
これはミノキシジルに、血管を広げて血行を促進する働きがあるためです。
その働きによって、
- 血流が良くなることで、頭皮に赤みやかゆみが出る
- 血管が広がることで血圧が下がり、頭痛やめまいが起こる
といった影響をおよぼす可能性があるのです。
ただ、ミノキシジルは男性ホルモンに影響はなく、フィナステリドほど重い副作用は起こらないため、男性機能への影響は特に心配ありません。
AGA治療薬で起こる副作用は、薬の服用を中断すればほぼ治まります。
「副作用が起こったら一生治らないのでは?」と考える方も多いと思いますが、薬をやめれば症状も治まるので心配はありません。
ミノキシジルの効果について詳しくは、「ミノキシジルの効果とは|実際に使用した際の発毛効果と副作用を解説」をご覧ください。
3.安全にAGA治療をするには
ここからは、より安全にAGA治療を行う方法をご紹介します。
副作用リスクを避けた安全なAGA治療の方法を知ることで、安心して治療を始めることができますよ。
3-1.AGA治療薬はクリニックでの処方が安心
副作用リスクを避けて安全にAGA治療を行うためには、AGAクリニックで治療薬を処方してもらうことが最も安心です。
AGA治療薬は、通販などで手軽に入手することも可能ですが、自分に合わない薬を購入してしまうことも考えられます。
副作用の起こりやすさは個人の持病や体質などが関係するため、AGAクリニックで医師と相談して、
- 自分の持病や体質に合ったAGA治療薬を服用する
- 副作用リスクを減らしながら治療を進めていく
といった、自分に合ったベストな治療薬を服用しましょう。
ほとんどのAGAクリニックでは、治療前に「無料カウンセリング」を行っています。
- AGA治療薬は自分にとって安全なのか
- 治療にはどれくらいの費用がかかるのか
など、気になることを聞いてみましょう。
いくつかのクリニックで「無料カウンセリング」を受けて、院内の雰囲気やスタッフの対応など比較してみることをおすすめします。
おすすめのAGAクリニックについて詳しくは、「AGA治療おすすめクリニック13選|費用の安さやカウンセリング内容を徹底調査」をご覧ください。
3-2.AGA治療薬で副作用が起こったら
もしAGA治療薬で副作用が起こってしまったら、すぐに服用を中断して処方してもらったAGAクリニックに相談しましょう。
その際、自己判断で薬の服用を中断してしまうと、副作用の症状がさらに悪化してしまう恐れがあります。
クリニックの医師に相談することで、
- 薬の量を減らす
- 別の薬に切り替える
など、効果をなるべく落とさず副作用リスクを下げる治療法を検討してくれますよ。
AGA治療薬は、海外から安く個人輸入することもできますが、
- 副作用が起こる可能性が高い
- トラブルが起きた際の保証がない
などのリスクが高いため、「個人輸入」は行わないようにしましょう。
4.AGA治療薬の副作用に関するQ&A
最後に、AGA治療薬の副作用に関する4つの疑問にお答えします。
日本皮膚科学会ガイドライン2017年版を踏まえたうえでの回答なので、ぜひ参考にしてくださいね。
どれも、AGAの治療を検討する際に役立つ情報ばかりですので、気になる質問からチェックしてみてくださいね。
Q1.AGA治療薬って、本当に効果あるの?
A.編集部アンケートでは、7割以上の方が発毛効果を実感しました。
編集部では、AGA治療経験者50名へのアンケート調査を実施。
その結果、実に7割以上の方が、
「抜け毛が減った」
「地肌が見えないくらいに毛が生えた」
といった発毛効果を実感しました。
◆ 効果を実感した人の体験談
治療を始めてから1〜2ヶ月はほとんど効果が見られませんでしたが、その後徐々に効果が現れてきました。1年ほど経つと頭頂部の薄くなっていた部分がほとんど目立たず、地肌が見えないぐらい毛量が多くなりました。(30代・男性)
AGA治療をしてから3ヶ月ほどで抜け毛の量が減り、半年ほどで頭頂部から次第に髪の毛が生えてきました。治療を始めて1年未満ですが、これほどまで効果があるとは思いませんでした。(20代・男性)
生え際の髪がだんだんと生えてきて、M字ハゲ部分もあまり目立たなくなってきました。 スタイリング剤をつけてハゲを隠す努力をしなくても良くなりました。(20代・男性)
ただ、薄毛の進行度や治療を始めた年齢によっては、高い効果が出ないケースもあり、特に、
- 毛のない部分が広範囲
- 40歳以上
といった方は、AGAの治療後も地肌が見える部分が残ってしまう可能性があります。
Q2.ミノキシジルを使ったら抜け毛が増えたけど、大丈夫?
A.初期の抜け毛は、ミノキシジルがしっかりと効いている証拠で、1〜2ヶ月で自然に止まります。
ミノキシジルを使用し始めて急に抜け毛が増えるのは、「初期脱毛」という症状で、成分がしっかりと効き始めたことを示しています。
ミノキシジルを服用すると、
- 血行が促進される
- 新たな毛の成長が促される
といった働きのため、すでに生えている弱い毛が押し出されるかたちで抜け落ちます。
そのためこの症状は、副作用ではなく効果を示す正常な変化なのです。
「初期脱毛」は1〜2ヶ月で自然と止まるので、あわてずに治まるのを待ちましょう。
Q3.副作用が起こりやすい人は、どんな人?
A.副作用は、免疫力が下がっている人や神経質な人に起こりやすくなります。
「3. 安全にAGA治療をするには」でも紹介したとおり、副作用の起こりやすさは個人の持病や体質などが関係します。
特に、
- 睡眠不足
⇒免疫力が下がっている - 神経質
⇒副作用に対して意識が敏感になっている
といった人は体質的に副作用が起こりやすいため、必ず医師に相談するようにしましょう。
Q4.女性や赤ちゃんに影響はある?
A.ミノキシジルは女性や赤ちゃんに影響はありませんが、フィナステリドは悪影響をおよぼす恐れがあるので、取り扱いには注意が必要です。
妊婦さんや妊娠の可能性がある女性は、フィナステリドの服用どころか触れることも危険です。
フィナステリドは男性ホルモンに影響を与えるため、赤ちゃんが男児の場合、生殖器奇形になってしまう恐れがあります。
そのため、男性がフィナステリドを服用する場合は、
- 女性の手の届かないところに保管する
- 「触れてはいけない」ことを女性に伝えておく
- 成分が空気中に舞ってしまうため、薬を砕いて服用しない
といった細かい配慮が重要です。
妊娠前の子作りの段階でフィナステリドを服用しても、女性や赤ちゃんに影響はありません。
それでも心配な方は、クリニックの医師に相談した上で、服用を検討するようにしましょう。
5.まとめ
いかがでしたか?ここまで、AGA治療薬の副作用に関してご紹介しました。
もう一度、AGA治療薬の副作用についてまとめておきます。.
- AGA治療薬で副作用が起こる確率
⇒約1〜2%
- フィナステリドの副作用
⇒性欲減退、勃起不全、肝機能障害 など
- ミノキシジルの副作用
⇒かゆみ、めまい、頭痛 など
AGA治療薬にどんな副作用があるのかを事前に知っておくことで、安心してAGA治療を始めることができますよ。