普段、仕事やプライベートで着用する機会の多いワイシャツ。素材や生地など色々な種類がありますが、種類による仕上がりの違いや着心地への影響など、疑問に思ったことはありませんか?

今回はそのようなワイシャツの生地や素材について疑問をお持ちの方のために、生地の素材、織り方、生地の違いによる仕上がり全体の印象の違いや機能性などについてまとめてみました。

記事をお届けするにあたり、元・生地商社マンの方へワイシャツの生地について取材をし、紹介をまとめていますので、ワイシャツの生地についてお悩みの方はぜひ参考にしてみてくださいね。

(※この記事は、2017年8月時点での情報を参考にしています。)

1. ワイシャツの生地について押さえておきたい基本知識

そもそも生地とは、経糸(たていと)と横糸(よこいと)を交互に織り一枚の布にした織物組織全体のことを指します。

しかし、その組織を構成するのは、綿や麻などの素材から、その糸の太さ、折り方などなど細部にわたります。

その1つが変わるだけで、機能性や印象に大きく影響を与えるのも生地の魅力です。

2. ワイシャツの生地まとめ15選

ここでは、素材の違いによるワイシャツの特徴について紹介をしていきます。

生地の折り方によって、ワイシャツ全体の柄や、光沢感、肌触りが大きく変わり、着用時の印象にも影響を与えますので、素材の違いについて詳しく知りたい方は、チェックしてみてくださいね。

1. ブロード

ブロードは、定番の生地でビジネスシャツに使われます。布面に細かい横にうねのある織物です。糸の太さが細くなればなるほど柔らかな手触りになり、表面に滑らかな肌触りと光沢が増します。

最もフォーマルな形で、冠婚葬祭等の正装に選ばれる生地です。

*糸の太さにについて詳しく知りたい方は「5-1. 糸の太さを決める番手」で紹介しているので、合わせてご覧下さい。

【季節】春・夏・秋・冬
【定番カラー】白・ブルー
【こんな方へおすすめ】ビジネススタイルで厳しい正装を求められる方

2. オックスフォード

オックスフォードは、ブロードに続く定番の生地の1つです。通気性の良い夏向きの生地とされます。ブロードよりも粗い組織でカジュアル向き生地と言えるでしょう。

比較的厚地で、織目がはっきりしているのが特徴です。シワも付きにくく、丈夫なので、スポーツウェアーなどに用いられます。ビジネスシーンでは作業や外回り等、軽く動くときに向いています。

【季節】春・夏・秋・冬
【定番カラー】白・ブルー
【こんな方へおすすめ】ビジネススタイルの中にも少しカジュアルさを残したい方
3. ピンポイントオックスフォード
 

ピンポイントオックスフォードは、オックスフォードよりも糸が細く、柔らかく光沢があり、フォーマルな印象に成ります。ドレッシーさを備えているため、ビジネスシーンに活用出来ます。

【季節】春・夏・秋・冬
【定番カラー】白・ブルー
【こんな方へおすすめ】定番のビジネススタイルを着こなしたい方

4. ロイヤルオックスフォード

ロイヤルオックスフォードは、ピンポイントオックスフォードよりもさらに糸が細く、柔らかさや光沢感がさらに増します。

ピンポイントオックスフォードと同じくドレッシーさを備えているため、ビジネスシーンに活用出来ます。

【季節】春・夏
【定番カラー】白・ブルー
【こんな方へおすすめ】定番のビジネススタイルを着こなしたい方
ワイシャツ 生地
ピンポイント/ロイヤルオックスフォードは、縮みにくい?
ピンポイントオックスフォードとロイヤルオックスフォードは洗濯しても縮みにくい、という特徴があります。
 
例えば、「洗濯していくうちにワイシャツが縮んでしまった」という場合、その原因はワイシャツの元となる生地を織った糸が洗濯時の衝撃により、詰まってしまうことがそもそもの原因となります。
 
しかし、これらの生地は生地を織るにあたり細い糸を使用しているため、洗濯をしても縮みにくい、というわけです。
 
洗濯をしても縮みにくいワイシャツをお探しの方は、一度検討してみるのも良いかもしれません。

5. ツイル 

ツイルは、表面に斜めの畝(うね)が浮き出る織物の総称です。斜めの畝があることで柔らかく光沢がでます。シワになりにくく、肌触りも良い特徴を持っています。

【季節】春・夏
【定番カラー】白・ブルー
【こんな方へおすすめ】ビジネススタイルのフォーマルさの中にも華やかにシャツを着こなしたい方

6. ピケ

ピケは、縦にうねのある丈夫な綿布です。厚手のものは秋冬に、薄手のものは春夏と通年を通じて活用できます。

一見するとオックスフォードのようですが、ワッフル状に織られているのが特徴となっており、凹凸による肌触りの良さが人気となっています。

【季節】春・夏
【定番カラー】白・ブルー(ビジネス)/ パステルカラー(カジュアル)
【こんな方におすすめ】ビジネス・カジュアルでも大人ぽさを演出したい方

7. ドビー

ドビーは、一風変わった織り柄のある生地の総称です。地の生地に、光沢のある小柄な幾何模様を織り出した柄が特徴になります。

模様はストライプ、ドット、幾何模様、花柄など種類が豊富です。(ジャガードもドビーと同じく柄のある生地の総称ですが、ジャガードの方が織柄が大きく派手な物を指します)

【季節】春・夏・秋・冬
【定番カラー】白・ブルー(ビジネス)
【こんな方におすすめ】ビジネスシャツで、少しドレッシーな雰囲気を出したい方

8. ヘリンボーン

ヘリンボーンは、山と谷の連続する柄で柔らかな風合いが特徴です。シャツ生地の代表的な柄の1つで秋冬、春先に活躍します。ちょっとした高級感があって、おしゃれを楽しみたい大人に適した生地です。

【季節】春・夏・秋・冬
【定番カラー】白・ブルー(ビジネス)
【こんな方におすすめ】ビジネス・カジュアルでも大人っぽさを演出したい方

9. ボイル

ボイルは、薄くシャキッとした肌触りの特徴をもつ、盛夏向きの生地です。ワイシャツ全体の仕上がりとしてはは生地が薄い分、着用時は透き通った印象を与えます。

しわになりやすい反面、季節感を感じる生地ですので、夏向けの1着としておすすめです。

【季節】
【定番カラー】淡い色(カジュアル)/ 白・ブルー(ビジネス)
【こんな方へおすすめ】非常に生地が薄く通気性が高いので、暑さが苦手な方

10. ローン

ローンは、細い番手を使用し、密度を粗くした生地です。薄手な素材ながら、適度なハリをもち、麻の風合いを持たせているのが特徴で、ワイシャツ全体の仕上がりとしてはさらさらとした着心地と上品な印象を与えます。

生地が薄い分、しわになりやすい特徴がありますので、ピシッとシャツを着こなしたい方には不向きな一面がある場合がありますが、通気性に優れているので着用時の涼しさは抜群です。

【季節】
【定番カラー】淡い色(カジュアル)/ 白・ブルー(ビジネス
【こんな方へおすすめ】非常に生地が薄く通気性が高いので、暑さが苦手な方

11. シャンブレー

シャンブレーは、天然繊維であるコットンの良さが際立つ生地です。シャンブレーのもつ上品な風合いは糸染め織物でなくては出せないもので、この風合いは「シャンブレー効果」や「霜降り効果」と呼ばれています。

薄手ながら艶があり、やや淡い色合いが人気を集めています。

【季節】春・夏・秋・冬
【定番カラー】ブルー系(カジュアル)
こんな方へおすすめカジュアルに用いられることが多く、爽やかな印象にしたい方

12. ダンガリー

ダンガリーは、デニムの一種で極めてカジュアルな素材です。耐久性があり気を遣わずに着用ができます。デニムよりも薄く軽量でありますが、生地が柔らかい印象があります。

シャンブレーとダンガリーは、非常に良く似た生地ですが、その違いは色糸が縦糸か緯糸か、という点になります。

【季節】春・夏・秋・冬
【定番カラー】ブルー系(カジュアル)
こんな方へおすすめカジュアルに落ち着いた印象にしたい方

13. コーデュロイ

コーデュロイは、高い保湿性があり、冬用のファッションアイテムによく用いられる生地です。その暖かさやカラーの優しさは、暗めな色の着こなしになりやすい秋冬の季節にも華やかさを加えてくれます。

【季節】秋・冬
【定番カラー】濃色(カジュアル)
こんな方へおすすめ生地に深みがあり、大人なファッションを楽しみたい方

14. フランネル

フランネルは、柔らかく軽い毛織物のことです。保温性が高く、着心地が軽いというメリットがあります。様々な模様が施されていることが多く、カラフルで女性からも高い評判です。

また、スマートで知的な印象のおしゃれができるのもその魅力の1つです。

【季節】秋・冬
【定番カラー】濃色(カジュアル)
こんな方へおすすめカジュアルでも、知的な印象にしたい方

15. サテン

サテンは、布面にたて糸かよこ糸のどちらかだけを緻密に浮かせて並ばせたきわめて目の細かい生地です。肉厚のある仕上がりに、独特の光沢感があるため、衣装向けとして着用されることが多い生地です。

【季節】春・夏・秋・冬
【定番カラー】白(カジュアル)
こんな方へおすすめ衣装など、光沢が強く華やかな印象にしたい方

3. 生地にこだわりをもつおすすめブランド3選

ここではシャツの素材・生地にこだわりをもつおすすめのシャツ専門店を、

・中間流通を極力省き、高品質でコスパの高い商品を提供している

・機能性に優れた生地、素材を豊富に取り扱っている

・店舗数が多い、または通販で便利に購入ができる

という基準より、ご紹介します。

シャツの着心地は生地・素材で決まると言っても過言ではありませんので、生地にこだわった1着をお探しの方は、ぜひチェックしてみてくださいね。


LaFabric(ラファブリック)

  • ワイシャツ 生地

ネットでオーダースーツ・シャツを1着から作ることができるカスタムオーダーの通販サイト「LaFabric」。

製品は全てメイドインジャパンで、機能性に優れた素材・生地を豊富に取り扱っているのが特徴です。

中でも、高機能に特化した「THE TECH」シリーズがおすすめで、綿100%・形態安定加工のシャツなど、素材と機能面にこだわった品揃えが魅力。

また、一度店舗で採寸〜体型情報を登録すれば、あとはネットでも気軽にオーダーを楽しめるため、店舗でもオンラインでも便利に利用できるブランドです。

ブランド詳細

【ブランド名】LaFabric
【価格】1着7,800円(税込)〜
【納期】約4週間
【タイプ】パターンオーダー

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Maker's Shirt 鎌倉

上質なシャツを低価格で提供する専門店として人気の「Maker's Shirt 鎌倉」。

生地・素材は世界中からその年、その時期のトレンドに合わせた選りすぐりのもので、肌ざわりの良い「80番手双糸」をベースに、バラエティー豊かな色柄を取り揃えています。

特におすすめなのは「五大超長綿」と呼ばれる幻のコットンで作る一着。最高の素材、高い縫製技術で仕立てる、至高のドレスシャツです。

ブランド詳細

【ブランド名】Maker's Shirt 鎌倉
【価格】5,400円(税込)〜

公式サイトを見る

麻布テーラー

オーダースーツ・シャツの専門店として、ビジネスファッション感度の高い男性から支持を集める「麻布テーラー」。

毎シーズン、厳選された約3,000種類の生地・素材を取り扱い、シャツは高級綿の「スーピマコットン」、光沢感があり滑らかな着心地の「コンパクトヤーン」など、現代のビジネスマンのニーズに合わせた上質・上品な品揃えが特徴です。

襟、カフスなども好みのデザインでオーダーすることができますので、本格仕様のドレスシャツが手に入ります。

ブランド詳細

【ブランド名】麻布テーラー
【価格】1着7,000円(税抜)〜
【納期】約4週間
【タイプ】パターンオーダー

公式サイトを見る

4. 素材の違いによるワイシャツの特徴

そもそもですが、ワイシャツにおける素材とは、ワイシャツの原料のことを指しています。

合成繊維が入れば形状記憶の効能が得られたり、天然素材で作られると通気性や肌に優しいシャツに仕上がる、という具合です。また素材の配合率が変わることで、機能性へも影響があり、生地の楽しみ方が無限大に広がります。

ここではワイシャツの素材の基本となる3つの素材を紹介したいと思いますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

4-1. 綿(コットン) 

  • ワイシャツ 生地
メリット

光沢感、吸湿性、保湿性、肌触りが良いという万能な生地です。通気性に優れていて、よく汗を吸います。肌にも優しく着心地や手触りで言えば、綿が一番でしょう。

デメリット

シワになりやすく、縮みやすいという欠点があります。また、日光に長時間あてておくと、黄ばみが生じる場合もあります。ポリエステルに比べて価格が高いという価格における懸念点もあります。

コットンは、天然素材のため他の素材と比べると高価な素材となりますが、肌に優しく吸収性に優れているので、肌の弱い方や汗の方にもおすすめです。

4-2. ポリエステル

  • ワイシャツ 生地
メリット

特徴はシワになりにくく、軽くて丈夫です。すぐに乾き、縮みにくいといった特徴もあります。他の繊維との混紡性に優れています

デメリット

汗を吸いにくく、通気性に劣ります。冬は少し寒いと言った欠点があります。

ポリエステルは最もよく利用されている素材であり、一年を通して着用が出来ます。他の天然素材と混合されることもあり、その場合「コットン60%・ポリエステル40%」という表記となります。

シワになりにくいなど、機能性に優れているので、洗濯をする時間がない方など、手間をかけられずに着用が可能な素材です。

4-3. 麻(リネン)

メリット

丈夫で、水に濡れても乾きやすいのが特徴です。放熱性、放湿性に優れ、着心地が涼しいのもいいところ。

デメリット

シワになりやすいです。手ざわりが硬く、肌に直接触れた際にちくちくした感じがします。綿と同様、縮みやすくカジュアルな印象です。

天然素材の中で最も涼しいと言われている物であり、春夏向けの素材です。肌触りが気にならず、暑がりの方にオススメです。 

5. 糸の種類による仕上がりの違い

ここでは、糸の太さを決める「番手」と織り方を決める「単糸と双糸」について解説をしていきます。

「ワイシャツの生地についてより詳しく知りたい!」という方のためのマニアックな知識となりますので、上級者向けの知識を知りたいと思う方は、ぜひ読んでみてくださいね。

5-1. 糸の太さを決める番手

  • ワイシャツ 生地

番手(ばんて)とは、生地のもととなる「糸の太さ」をあらわす単位のことです。

番手が大きくなるほど糸は細くなり、仕上がる生地感は柔らかく、光沢があり肌触りの良いシャツとなる、つまり「番手が大きいシャツは高級シャツ」と言えます。

一方、番手が小さい糸で織りあげた生地は、生地が厚いため透けにく、丈夫な仕上がりになるという魅力があります。

また普段、店頭で見る商品を番手で表すと、

・フォーマルシャツは、50~120番手
・カジュアルシャツは、40~80番手

というのが一般的ですので、番手を踏まえてワイシャツを購入したい方は、ぜひ押さえておいてくださいね。

ワイシャツ 生地
超極細・200番手以上の糸
さきほど、フォーマルシャツで最も糸が細いシャツは120番手のものと紹介しましたが、国内で有数のシャツブランド「メーカーズシャツ鎌倉」は200番手、300番手のシャツを販売しています。300番手は「世界で最も細い糸」と言われており、生地が繊細で着心地や光沢感は抜群です。

5-2. 糸の撚り方「単糸」と「双糸」

シャツ生地に使用する糸には、1本の糸を使った「単糸」(たんし)と、 2本の糸をより合わせて1本の糸にした「双糸」(そうし)があります。

より合わせることで丈夫になるため、番手の大きい細い糸(80番手以上)は双糸にすることが多いです。

双糸使いの生地は、同じ番手の単糸使いの生地よりも肌ざわりがよくなります。単糸よりも、双糸の方が丈夫で、細い糸を2本使うので、キメ細かく肌触りがよいですが、双糸の方が高価です。

6. まとめ

今回、ワイシャツの生地についてまとめてみましたが、生地に対する疑問やもやもやは解消されましたでしょうか。

重要な点をまとめると、

・ワイシャツの生地とは、縦糸と横糸を織ったものである

・素材や織り方でワイシャツ全体の着心地や印象は大きく変わる

・ワイシャツにこだわりを持つなら、「番手」で見極めよう

ということが挙げられます。

ワイシャツの生地についての基本知識を身につければ、ワイシャツを選ぶ楽しみ、着用する楽しみの幅も広がりますので、定番シャツを探す時、いつもと違う柄のシャツを探す時の参考にしてくださいね。