脂性肌や混合肌だけど「赤みや湿疹ができやすい」「皮むけが気になる」といった敏感肌のような症状にお悩みではありませんか?
繰り返し起こる赤みや皮むけなどの皮脂トラブルは、「脂漏性皮膚炎」の症状かもしれません。そこでこの記事では、
をカスタムライフ編集部が徹底調査し、詳しく解説します。
また、おすすめの化粧品などを、記事下部の「5.脂漏性皮膚炎対策のおすすめアイテム3選」でご紹介しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
脂漏性皮膚炎の正しい対策を知り、皮脂トラブル続きの敏感な肌を、効果的に改善していきましょう。
なおこの記事は「医学的知識」に関して、専門家に監修協力を頂いております。
※化粧品などの商品掲載箇所は除く
現在は製薬会社の化粧品開発など、皮膚科領域で幅広く活動を行っている。
◆クリニック公式サイト:https://www.bon-m.com
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※この記事は2024年9月時点での情報を基に作成しています。
※本記事内の情報は一般的な知識であり、自己判断を促すものではありません。気になる症状がある場合、まずは医療機関に相談しましょう。
※価格はすべて税込です。
1.脂漏性皮膚炎と敏感肌
脂漏性皮膚炎とは、
- 頭皮や眉周り
- 鼻の脇
などの皮脂分泌が多い部位(脂漏部位)に起こる炎症などの皮膚トラブルをいい、 おもに次のような症状が見られます。
このような症状は、一時的に治まっても繰り返し起こりやすく、肌が敏感な状態が続きます。
そのため、脂漏性皮膚炎は、『脂性肌や混合肌の方がなりやすい敏感肌』として捉えられることもあります。
では続いて、脂漏性皮膚炎の原因と対策について見ていきましょう。
2.脂漏性皮膚炎のおもな原因
脂漏性皮膚炎の原因は、すべては解明されていませんが、次のような原因により発症するとされています。
・マラセチア菌の増殖
…皮膚常在菌であるカビ(真菌)が皮脂をエサにして増加
・間違ったスキンケア
…洗顔や洗髪、保湿の過不足など
・生活習慣や食生活の乱れ
…睡眠不足やストレス、偏食など
このように複数の原因が挙げられるため、脂漏性皮膚炎対策では、
- 皮膚科での治療
- スキンケア方法や生活習慣の見直し
など、幅広い対処が必要です。
3.脂漏性皮膚炎を治すには?
症状が軽度であれば、正しいセルフケアで炎症を抑え、敏感な状態を改善することができます。
しかし、脂漏性皮膚炎は自然治癒が難しく長期化しやすいといわれており、一時的に症状が治まっても油断は禁物です。
そのため、症状が数か月以上続く場合や悪化を感じた場合は、皮膚科に相談しましょう。
皮膚科の治療では、症状に応じて、
- 炎症を抑えるステロイド
- 抗真菌薬のケトコナゾール(ニゾラール)
などの外用薬を使用するのが一般的です。
脂漏性皮膚炎は女性よりも男性に多く、40歳以降に発症すると慢性かつ再発性です。
また、刺激性皮膚炎(シャンプーや整髪料・カラー剤などによる)やアトピー性皮膚炎を合併していることも少なくありません。
では、次の章からは、脂漏性皮膚炎を予防・改善するためのスキンケアや生活習慣のポイントなど、セルフケアに関して解説していきます。
4.脂漏性皮膚炎の対処法
脂漏性皮膚炎対策では、症状の度合いに関わらず、スキンケア方法や生活習慣の見直しが共通して大切です。
ここからは、脂漏性皮膚炎の予防・改善に向けたセルフケアについて、
の順にご紹介していきます。
4-1.正しいスキンケア
ここでは、脂漏性皮膚炎で敏感になりがちな肌の、正しいスキンケア方法をご紹介します。
テカリやべたつきが気になるからといって、過剰に洗ったり、保湿ケアを怠ったりしていませんか?
そうしたスキンケア方法では、肌を刺激や乾燥から守ろうとして、かえって皮脂が出やすくなってしまい、 悪循環です。
次に挙げるNGスキンケアにあてはまるものがあれば、今日から改善しましょう。
◆洗顔・洗髪編
✖ 顔や頭皮をゴシゴシこする・爪を立てる
✖ 洗浄料をしっかり泡立てない
✖ 40℃以上の熱いお湯で洗っている
✖ 髪をきちんと乾かさずに寝てしまう
⇒ゴシゴシこすらず泡で優しく洗い、ぬるま湯(38℃程度)で流す。また髪はドライヤーでしっかり乾かすと◎
◆保湿化粧品編
✖ べたつくから乳液やクリームはつけない
✖ 顔全体に油分が多い化粧品を均一に使っている
⇒乳液またはクリームを使って乾燥を防ぎ、皮脂が多いTゾーンなどは軽くティッシュオフすると◎
このように、
◎ こすらずに余分な皮脂を落とす
◎ 過不足なく保湿する
といった習慣で、皮脂トラブルを防ぎましょう。
脂漏性皮膚炎の対策におすすめの化粧品などは、記事下部の「5.脂漏性皮膚炎対策のおすすめアイテム3選」でご紹介しているので、ぜひご覧ください。
日焼けやシミの原因としてのイメージが強い紫外線ですが、肌のバリア機能※を低下させ、脂漏性皮膚炎の炎症を悪化させる原因にもなります。
※肌本来がもつ、刺激や乾燥から肌を守るはたらき
紫外線は天候や季節に関わらず、年中降り注いでいるため、UV対策は毎日行ってくださいね。
▷敏感な肌にも使いやすい日焼け止めは、別記事の「敏感肌向け日焼け止め人気ランキング2024|美容のプロおすすめの11選」でご紹介しています。
4-2.生活習慣のポイント
食生活や生活習慣が乱れると、からだの健康だけでなく肌の健康も損なわれてしまいます。
脂漏性皮膚炎対策で気をつけたい生活習慣について、以下にポイントをまとめます。
◆食生活
◎ ビタミンB2、B6を多く含む食品を積極的に摂る
…脂質の代謝を促し、皮脂分泌をコントロールする栄養素
…魚介類(マグロやサバなど)、納豆、レバーなどに多く含まれる
◆睡眠
◎ 6時間を目安に、ぐっすり眠る
…睡眠は、健康な肌を維持する「成長ホルモン」が分泌される大事な時間
…眠る直前はスマホやテレビなどを見ない、寝だめをせず睡眠のリズムを整えるなど
◆ストレス発散
◎ ストレスを溜めない工夫をする
…ストレスはホルモンバランスを崩し、皮脂過剰を招く
…軽く汗ばむ程度の適度な運動をする、ゆっくり湯船に浸かるなど
バランスのとれた食事や良質な睡眠などによって、からだの内側から肌を健やかに保ちましょう。
油っこいものや、甘いもの、刺激物(カフェインや香辛料など)は、皮脂の分泌を促してしまうので摂りすぎないよう注意すると良いでしょう。
できる範囲からで良いので、こういった生活習慣も見直してみてくださいね。
5.脂漏性皮膚炎対策のおすすめアイテム3選
最後に、脂漏性皮膚炎の対策におすすめのアイテムを、
の順にそれぞれ1つずつ厳選してご紹介します。
◆脂漏性皮膚炎対策のおすすめアイテム3選
※本記事内の口コミは個人の感想であり、効果・効能を示すものではありません。
※掲載する商品は、編集部独自の調査で選定したものです。
脂漏肌専用処方の洗顔料
カダソン洗顔フォーム(KADASON)
皮膚科医監修のもと、脂漏肌向けに開発されたスキンケアを提供するKADASON(カダソン)から、「カダソン洗顔フォーム」です。
- グリチルリチン酸2K
…炎症を抑える成分 - 抗菌作用をもつ植物エキス
…チャ葉エキス、アロエベラ葉エキスなど
などを配合した抗炎症・抗菌処方で、脂漏性敏感肌の肌トラブル悪化を防ぎます。
優しく洗えるアミノ酸系のオイルフリー洗顔料なので、肌への優しさとさっぱりした洗い上がりを同時に叶えてくれますよ。
◆実際に使用した方の口コミ
きめ細かく柔らかい泡が肌に密着し、力を入れずに優しく洗えるのが良いです。洗い上がりも皮脂を取りながら、つっぱった感じは全くなく、しっとりとした質感で気持ちが良いです。長年気になっていた皮脂や赤みが気にならなくなってきました。(30代前半/脂性肌/会社員)
泡立てネットを使っているのですが、少量でも泡立ちや泡持ちがよく、たっぷりの泡で顔を包むように洗えます。さっぱりとした洗い上がりで、こちらを使い始めてから、肌の赤みやかゆみを抑えられている気がします。(30代後半/脂性肌・敏感肌/営業事務)
皮脂をしっかり落とせて、保湿をすればつっぱることはありませんでした。即効性はないのかもしれませんが、こちらを使い始めて2週間ほどで、だんだんと顔全体の赤みが落ち着いてきたように感じます。(20代後半/脂性肌/事務)
【商品名】カダソン洗顔フォーム
【ブランド】KADASON(カダソン)
【価格】2,640円/120g
【買える場所】公式通販、各種通販
水、グリセリン、ミリスチン酸、パルミチン酸、水酸化K、ステアリン酸、ステアリン酸グリセリル、ジグリセリン、コカミドプロピルベタイン、グリチルリチン酸2K、BG、乳酸桿菌/セイヨウナシ果汁発酵液、チャ葉エキス、レイシ柄エキス、アロエベラ葉エキス、サボンソウ葉エキス、アーチチョーク葉エキス
抗真菌成分配合の薬用シャンプー
コラージュフルフルネクストシャンプー(持田ヘルスケア)
持田ヘルスケアによる、敏感肌のトータルスキンケアシリーズのコラージュから、「コラージュフルフルネクストシャンプー」です。
低刺激性の処方で、肌への優しさとすすぎ落ちのよさにこだわった敏感肌向けの薬用頭皮ケアシャンプーです。
- ミコナゾール硝酸塩
…抗真菌(抗カビ)成分 - ピロクトンオラミン
…抗酸化・抗菌成分
のダブルの有効成分を配合しており、頭皮をすっきり洗い上げ、フケ・かゆみ・頭皮の汗臭を防ぎます。
頭皮が脂っぽい方には、「すっきりさらさらタイプ」がおすすめですよ。
◆実際に使用した方の口コミ
脂漏性皮膚炎によるフケが気になっていたのですが、こちらを使うようになってからだんだんフケが減ってきたと思います。頭皮がすっきりした感じがするのにキシキシせず、ストレスなく洗えています。また、頭皮の臭いも気にならなくなりました。(40代前半/脂性肌/主婦)
こちらを使用し始めて、頭皮のべたつきが改善してすっきり感が持続するようになりました。思った以上に少量でも泡立ちが良く、洗い上がりもきしむことなく、しっとりして髪質が良くなった気がします。(30代後半/混合肌/主婦)
少量でかなり泡立つので、しっかり洗えている感じがします。以前は毎日しっかり洗っても、頭皮のかゆみが酷かったのですが、このシャンプーを使ってからはかゆみが気になりません。(30代後半/脂性肌・敏感肌/自営業)
【商品名】コラージュフルフルネクストシャンプー(医薬部外品)
【ブランド】持田ヘルスケア
【価格】
・1,760円/200mL
・3,300円/400mL
・2,074円/280mL(詰替え用)
【有効成分】
・ミコナゾール硝酸塩(抗真菌)
・ピロクトンオラミン(抗酸化・抗菌)
【買える場所】公式通販、各種通販、薬局など(店舗一覧)
<すっきりさらさらタイプ>
【有効成分】ミコナゾール硝酸塩、ピロクトンオラミン
【その他の成分】アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウロイルメチル-β-アラニンNa液、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、濃グリセリン、プロピレングリコール、コハク酸一ナトリウム、無水クエン酸、水
皮脂・乾燥対策の低刺激性スキンケア
皮脂トラブルケアシリーズ(Curél)
花王が展開する、乾燥性敏感肌向けスキンケアブランドCurélから、皮脂対策ラインの「皮脂トラブルケアシリーズ」です。
洗顔料・化粧水・保湿ジェルのラインナップで、皮脂でべたつくのにカサつく、お手入れが難しい肌の乾燥対策と皮脂対策を同時に叶えます。
- 抗炎症成分配合
…グリチルリチン酸2K(洗顔料)、アラントイン(化粧水・保湿ジェル) - 低刺激性の処方
…アルコールフリー、無香料、無着色
といった特徴があり、皮脂トラブルが起こりやすい敏感な肌の炎症を抑え、ニキビや肌荒れを防いでくれますよ。
◆実際に使用した方の口コミ
季節の変わり目や生理前になると、赤みやブツブツが気になっていましたが、こちらを使用してからそういったトラブルを防げていると思います。特に、保湿ジェルのさっぱりとした使い心地が気に入ってます。(40代後半/脂性肌/主婦)
ニキビができやすいので洗顔料にこだわっていましたが、保湿も皮脂ケア専用のものに変えてみました。なめらかで使いやすく、しっとりうるおいます。それでいて、さっぱりしているのでべたつくことはなく、以前よりニキビができにくくなりました。(30代後半/脂性肌・敏感肌/パート)
肌になじみやすく、べたつかないところが気に入って、化粧水も保湿ジェルもリピートしています。使って半年くらいで、肌荒れがだいぶん落ち着いてきました。(30代後半/混合肌/主婦)
【商品名】皮脂トラブルケアシリーズ
【ブランド】Curél(キュレル)
【価格】
・1,320円/150mL(洗顔料)
・1,980円/150mL (化粧水)
・1,980円/120mL(保湿ジェル)
【有効成分】
洗顔料:グリチルリチン酸2K(抗炎症)
化粧水・保湿ジェル:アラントイン(抗炎症)
【買える場所】各種通販
▷洗顔料
【有効成分】グリチルリチン酸2K
【その他の成分】精製水、グリセリン、ソルビトール液、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸Na、PEG-8、ベタイン、グリセリルエチルヘキシルエーテル、ヤシ油脂肪酸アシルグリシンK、水酸化ナトリウム液、POE・POPブチルエーテル、ラウレス硫酸Na、フェノキシエタノール、パラベン
▷化粧水
【有効成分】アラントイン
【その他の成分】精製水、BG、ベタイン、グリセリン、ユーカリエキス、10-ヒドロキシウンデカン酸、酸化Zn、POEメチルグルコシド、PEG1540、コハク酸、アルギニン、POE水添ヒマシ油、パラベン
▷保湿ジェル
【有効成分】アラントイン
【その他の成分】精製水、グリセリン、BG、ジメチコン、ユーカリエキス、ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド、長鎖二塩基酸ビス3-メトキシプロピルアミド、10-ヒドロキシウンデカン酸、酸化Zn、ステアロイルメチルタウリンNa、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、アルギニン、パラベン
脂漏性皮膚炎のケアに対応できるアイテムもとり入れて、根気強くケアを続けてくださいね。
6.まとめ
今回は、脂性肌や混合肌の方に多い敏感肌ともいわれる「脂漏性皮膚炎」について詳しくご紹介しました。
最後にもう一度、脂漏性皮膚炎についてポイントをまとめます。
脂漏性皮膚炎とは
…頭皮や眉周り、鼻の脇などの皮脂分泌が多い部位(脂漏部位)におこる炎症などの皮膚トラブル
脂漏性皮膚炎のおもな原因と対策
・マラセチア菌の増殖
⇒皮膚科処方の外用薬で治療
・間違ったスキンケア
⇒こすらずに余分な皮脂を落とす
⇒過不足なく保湿する
▷正しいスキンケアをもう一度詳しく見る
▷おすすめのアイテムをもう一度見る
・生活習慣や食生活の乱れ
⇒ビタミンB2、B6を積極的に摂る
⇒ 6時間を目安に、ぐっすり眠る
⇒ストレスを溜めない工夫をする
▷生活習慣のポイントをもう一度詳しく見る
皮脂トラブル続きの敏感な肌を、正しい対策で根気強く改善していきましょう。
・皮脂が多い部位に赤みや湿疹、かゆみが出る
・皮脂が多いのにカサついて、皮むけが起こる
・頭皮・生え際・眉周りに赤みやかゆみ、フケが出る